物資満載で宇宙へ!有人宇宙船「神舟22号」打ち上げミッション始動
有人宇宙船「神舟20号」の宇宙飛行士が11月14日、無事帰還した。計画に基づき、次は適切なタイミングに有人宇宙船「神舟22号」を打ち上げる予定だ。
中国有人宇宙事業弁公室総体技術局の上級エンジニア・周亜強氏は11月15日、「神舟22号宇宙船を無人状態で適切なタイミングに打ち上げる予定だ。現在、各システムが急ピッチで準備を進めており、宇宙船は宇宙飛行士の食料や宇宙ステーション設備などの物資を満載して軌道上に輸送する。つまり今回の神舟の飛行は、主に貨物補給船として宇宙ステーションに向かうことになる」と説明。
神舟22号は宇宙飛行士を乗せないものの、「物資補給+安全補完」という二重の使命を担っている。その背後には、宇宙ステーションの緊急支援システムの実戦的な検証という側面があるほか、中国の宇宙開発が「常時待機」と「リスクを前倒しで考慮する」というシステム化された運用思想が反映されている。
無人でも神舟22号の物資輸送能力が今回のミッションの中核的価値だ。中国有人宇宙事業弁公室によれば、神舟22号は満載して軌道上に輸送する予定で、その輸送力から見て、帰還モジュールだけでも600キログラム以上の物資を搭載可能だ。
■無人飛行の裏にある技術的ブレイクスルー
コスト35%削減、それでも「センチメートル級ドッキング」を実現
神舟22号の「無人打ち上げ」は、単に宇宙飛行士を乗せないというだけではない。複数種類の技術改良が盛り込まれており、信頼性を確保しつつ効率を向上させている。生命維持システムを搭載しないことで打上げコストは35%削減されたが、推進システムや姿勢制御など重要システムはむしろ強化された。特にアップグレードされたLiDAR(ライダー)による自律ドッキング技術により、センチメートル級の精度で自動接続が可能となった。宇宙飛行士による操作がなくても、宇宙船は正確にステーションのドッキングポートを捕捉し、自律的に停止できる。神舟22号は貨物積み下ろしを容易にするため、空間ステーションのラジアルポートへの停泊が有力視されている。
これまで中国の宇宙ステーションでは、「有人輸送」または天舟シリーズのような「無人貨物輸送」が多かったが、神舟22号は初めて「無人の軌道上への物資輸送+必要に応じ有人の地上輸送が可能」という柔軟なモデルを実現した。このモデルの利点は、宇宙ステーションが物資補給を必要とするが宇宙飛行士の打ち上げが不要である場合、無人宇宙船による迅速補給が可能だ。そして、後に宇宙飛行士の帰還が必要になれば、簡易な生命維持システム調整で「有人帰還」モードへ即転換でき、ミッションの柔軟性が大幅に向上することにある。(編集YF)
「人民網日本語版」2025年11月17日
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