おいしいブルーベリーに宿るテクノロジーの「コア」
午後の日差しがちょうどよく差し込む中、雲南省澄江市竜街街道万海コミュニティの生態農業モデル拠点には、ビニールハウスが整然と立ち並んでいる。冷蔵倉庫の扉を押し開けると、冷たい空気とともにほのかな花の香りが漂ってきた。人民網が伝えた。
香りのする方へ目を向けると、花畑はどこにも見当たらない。冷蔵倉庫の中にあるのは、18mm、20mm、22mmの規格通りに並べられたブルーベリーの籠が並んでいるだけだった。
拠点の責任者である許春氏は、「これはフラワーアロマ系のブルーベリーだ。1粒は1元硬貨ほどの大きさで、ひと口かじると、パリッとした食感とともに甘い果汁があふれ、口の中にほのかな花の香りが広がる」と説明。
許氏は、「今年の果実は、すでに3社によってすべて予約済みだ。いまは収穫の最盛期で、作業員たちは梱包作業に追われており、まもなく上海へ向けて出荷される予定だ」と笑顔で語った。
果実が大きく、甘みが強く、しかも花の香りがある――これが澄江産ブルーベリーが市場で引く手あまたとなる「秘密」だ。

澄江産ブルーベリーは果実が大きく、甘みが強く、花の香りが濃厚だ。撮影・劉怡
澄江は標高1700~2800メートルの丘陵・台地に位置し、年間平均気温は16.5℃、年間日照時間は2000時間以上で、昼夜の寒暖差が大きい。2004年にブルーベリー栽培が導入されて以降、澄江はフラワーアロマ系ブルーベリーの理想的な産地となった。
澄江のブルーベリーがなぜ人気を集めているのか。その答えはテクノロジーに隠されている。
拠点の技術者である郭傑氏はスマートフォンを取り出し、あるアプリを開いた。ビニールハウス内の温度、湿度、照度などのパラメータが一目で確認できる。指先で数回タップすると、遠くにあるハウスの屋根がゆっくりと開き始めた。
郭氏は、「拠点内のハウスはすべて現代的な栽培方式を採用しており、ブルーベリーはすべて無土壌離床栽培で、水と肥料を一体化した点滴灌漑を採用している。以前は経験に頼って栽培していたが、今はデータに基づいている。どれだけ水を与え、どれだけ肥料を施すかも、スマートフォンで正確にコントロールできる」と早口で説明した。
しかし、最も優れているのはこれではない。

澄江のブルーベリー栽培拠点にある現代型ビニールハウス。撮影・劉怡
郭氏はハウスのそばにある配管システムを指しながら、「これは排水・排液の完全循環回収利用システムで、ハウス内で余った水や肥料を一滴も無駄にせず回収し、再利用できる」と述べた。
どんな利点があるのか。郭氏は指折り数えながら、「節水になるし、肥料も減らせる。それに環境改善にもつながる。湿度が下がり、雑草が生えにくくなり、ブルーベリーの病害虫も減った。農薬の散布回数もかなり少なくなった」と説明。

次々と成熟している澄江のブルーベリー。撮影・劉怡
この裏には、澄江市が撫仙湖を守ろうとする強い決意がある。
澄江市内には、中国最大の深水淡水湖である撫仙湖がある。湖の生態を守るため、澄江は農業構造の調整を積極的に進めてきた。品種更新、標準化栽培、デジタル管理……澄江のブルーベリー栽培は次々と進化し、いまではバージョン6.0にまで発展している。数年前には排水・排液回収システムが全面的に普及し、25年には完全カバーが実現した。
データには最も説得力がある。30%の節水と26%の肥料削減が実現し、コールドチェーンシステムの導入によって損耗率は15%から3%以下に低下した。灌漑排水は100%回収され、撫仙湖へ流入する河川の水質優良率は92.8%以上に上昇した。

冷蔵倉庫内で等級ごとに包装された澄江産ブルーベリー。撮影・劉怡
現在、「澄江ブルーベリー」は国家地理的表示(GI)製品の認証を取得している。栽培面積は約1867ヘクタール、年間生産量は2万4000トン、総生産額は23億元(1元は約22.8円)に達する――これらの数字の裏には、澄江のブルーベリー農家たちの確かで素晴らしい生活がある。(編集KS)
「人民網日本語版」2026年3月10日
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