世界人口が今年11月15日に80億人突破へ 国連最新予測

人民網日本語版 2022年07月13日13:22

国連は11日、世界人口デーに合わせて報告書「世界人口予測2022」を公表し、世界人口が今年11月15日に80億人を突破するほか、インドの人口が早ければ来年にも、中国を抜いて世界最多になるとの見通しを発表した。北京日報が報じた。

2022年1月1日、江蘇省南京市の江寧病院で新生児の手を握る医療従事者(画像は新華社から)。

グテーレス国連事務総長は、「今年の世界人口デーは、地球に80億人目の住人が誕生すると見込まれる節目の年の中で迎えた。私たちの寿命が延び、母子死亡率を大幅に低下させた保健衛生の驚くべき進歩を称える時であると同時に、私たちの地球を大切に扱うという共有の責任を再認識し、私たちがいまだに互いへの約束を果たせていない分野について再確認する日でもある」とのメッセージを寄せた。

国連の最新の人口予測によると、世界人口は2030年に85億、2050年に97億に達し、2080年代にピークを迎えて、その水準を2100年までキープする見通しだ。

2020年、世界人口の増加率は1%以下にまで下がり、1950年以来で最低となった。「世界人口予測2022」によると多くの国の出生率がここ数十年、急速に低下している。長期にわたって低い出生率を保ち、一部の国や地域の人口移動率が上昇しているため、61ヶ国・地域の人口は、2022年から2050年の間に1%以上減少すると予測されている。

2050年までの世界の人口増加の半分以上がコンゴ(旧ザイール)、タンザニア、インド、エチオピア、ナイジェリア、エジプト、パキスタン、フィリピンの8ヶ国に集中する見通しだ。世界の人口増加の半分以上がアフリカのサハラ砂漠以南の地域に集中することになる。

劉振民国連経済社会問題担当事務次長は、「人口増加と持続可能な発展は複雑で、多次元の関係にある。人口があまり急速に増加すると、貧困や飢餓、栄養失調の撲滅や健康や教育の普及率拡大のための取り組みがより困難になる。逆に、持続可能な開発目標、特に健康や教育、男女平等などに関する目標を達成すれば、出生水準の低下、世界人口増加ペースの鈍化につながる」との見方を示す。

世界人口に65歳以上の高齢者が占める割合は、2022年の10%から2050年には16%にまで上昇すると予測されている。そして、65歳以上の高齢者人口が、5歳以下の児童人口の2倍になり、12歳以下の児童人口に匹敵するようになると予測されている。高齢化に直面している国は、高齢者人口が増加の一途をたどる状況に対応する策を段階的に講じ、あまねく恩恵のあるヘルスケアや長期介護システムを構築しなければならない。

2019年、世界人口の平均寿命は72.8歳と、1990年と比べて9歳延びた。死亡率はさらに低下し、2050年には平均寿命が77.2歳にまで伸びると予想されている。ただ、2021年、後発開発途上国の平均寿命は、依然として世界の平均寿命よりも7歳短かった。

新型コロナウイルス感染拡大は、人口推移の全ての部分(出生、死亡、移動)に影響を与え、2021年、世界の平均寿命は71.0歳に低下した。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るった国では、女性の妊娠、出生数が一時的に減少した。一方、他の多くの国では、新型コロナウイルス感染症が出生水準やその推移に影響を与えたことを裏付ける証拠はない。

ジョン・ウィルモス国連経済社会局人口部部長は、「世界人口の年齢構造は比較的若いため、政府は出生率低下を促進するさらなる措置を講じても、今から今世紀中盤までの人口増加のペースにはほとんど影響を与えることができないだろう。しかし、長期的に、出生率が低い状態を保つと、累積効果が今世紀後半に現れ、人口増加ペースの実質的な鈍化につながるだろう」との見方を示している。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年7月13日

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