中国民間ロケット企業が海上発射に初成功

人民網日本語版 2023年09月06日14:04

民間ロケット企業である星河動力航天は5日午後5時34分、山東省海陽市及び周辺の海域で「谷神星1号」海上発射型(遥1)キャリアロケットの打ち上げ任務を無事完了し、「天啓衛星ネットワーク」21−24星を高度800キロメートルの予定の軌道に順調に送り込んだ。これは中国民間ロケット企業として初の海上打ち上げ任務の成功となった。北京日報が伝えた。

「谷神星1号」はこれまで陸上発射に8回連続で成功していた。今回海上発射された衛星は陸上発射とは異なる新モデルで、柔軟性と任務への適応性が高く、打ち上げの経済性が優れているといった特長を備えている。打ち上げエリアと落下エリアをフレキシブルに選択でき、各種軌道へのペイロード打ち上げの需要を満たし、長期的に注目されてきた落下エリアの安全問題を効果的に解消できる。しかし海上発射は技術の難易度が高く、実施能力を備えているのは世界でも数ヶ国のみだ。

星河動力航天の関係責任者によると、今回は陸上発射の成功経験をさらに海上発射にまで広げた。海上という揺れやすい独特な環境をめぐり、初となる誘導無しのホットローンチを採用。発射台付き車両を船に固定し、ロケット末尾にマグネシウムベルトロックメカニズムを追加することで、シンプルな構造となり、操作しやすく、地上サポート条件も相対的に容易にしている。マグネシウムベルトロックメカニズムは点火前に揺れ動くロケットをしっかり立て、点火後は溶けてロックを解除し、ロケットの信頼性の高い離陸を保証する。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年9月6日

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