深海養殖工船「湾区伶仃」号が進水 年間5000トンの魚を生産可能

人民網日本語版 2025年05月28日13:43

27日、広東省江門市航通造船所で順調に進水する世界初の自航式水体自然交換型養殖工船「湾区伶仃」号。撮影・梁冠賢

27日、広東省江門市航通造船所で順調に進水する世界初の自航式水体自然交換型養殖工船「湾区伶仃」号。撮影・梁冠賢

世界初の自航式水体自然交換型養殖工船「湾区伶仃」号が27日、広東省江門市で進水に成功した。これは中国の深海養殖が科学技術による海洋牧場の新時代に進んでいることを示している。

同船は規模が大きく、全長155.8メートル、型幅44メートル、型深さ24メートル、最大喫水20メートル。一般的な漁船と異なるのは、水中部分は密閉構造ではなく、15本の角型支柱によって組み立てられた「水中宮殿」となっていることだ。漁網の設置により、12の独立した養殖区画に区切られ、同時に多種類の稚魚養殖を行うことができ、養殖の種類を大幅に豊富化している。

船全体で8万立方メートル近くの養殖空間を有し、その水量は標準的なプール32個分に相当し、魚に広々とした自由な遊泳空間を提供することで、稚魚の活力と魚肉の品質を向上させている。同船は完成すれば、年間5000トンの魚を生産でき、粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市クラスター)における魚の重要な供給源となる。

同船は先進的な全電気推進システムを採用し、20キロワット(kW)の風力発電システムを搭載しており、静的養殖時の電力消費の需要を満たすことができ、船舶業界のグリーンな発展を支援している。同船はまた3600kWのラダープロペラが2基装備されており、直径3.8メートルのプロペラにより大湾区の海を自由に航行できる。

同船は高精度のGPSと北斗衛星測位システムを搭載し、航行水域の位置をリアルタイムで報告できる。

同船はさらに各養殖区画内に複数のセンサーと自動給餌システムを設置しており、局所海域の水温異常や水質汚染が発生した際、同船は養殖区画を自動的に上昇させ、水の抵抗を減らし、理想的な水域まで高速航行し、養殖魚の安全性と高品質を確保している。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年5月28日

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