拉薩の乃朗寺が西蔵初のカーボンニュートラル実現した寺院に
西蔵(チベット)自治区拉薩(ラサ)市乃朗寺の活仏である巴沃さんは最近、取材に対して、「以前、当寺院の二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を試算したところ、僧侶の暖を取るための電気使用や火を使った調理などを通して、たくさんの温室効果ガスが排出されていることが分かった。『ゼロカーボン寺院』にするために、太陽光発電・蓄電・充電が一体となったシステムを導入し、西蔵初のカーボンニュートラルを実現した寺院となった」とした。中国新聞社が伝えた。
700年以上の歴史を誇る乃朗寺は、拉薩市竜徳慶区古栄鎮の標高4200メートル以上の山の中腹に位置する。
上空から撮影した拉薩の乃朗寺の太陽光発電設備。年間発電量は約100万キロワット時で、太陽光発電・蓄電・充電が一体となったシステムが導入されており、同寺院使用する電力を100%賄うことが可能(5月29日、ドローンによる撮影・江飛波)。
巴沃さんによると、乃朗寺には僧侶が約30人おり、「ゼロカーボン寺院」とカーボンニュートラル寺院を実現することは、環境保護は衆生に利益を与えるという理念に基づいているのだという。
同寺院に足を運ぶと、駐車場には、新エネ車用の充電ポールも何本か立っていたほか、寺院の周りは造林するために木が植えられていた。また乃朗寺が筆頭となり、現地では西蔵初の自然保護エリア「乃朗谷自然保護エリア」が設置されたことは注目に値する。
巴沃さんは、「充電ポールに使われているのは、寺の太陽光発電設備の電気。観光客や信者が新エネ車で来た場合、無料で充電できる。これ以前にも進んだ技術を導入し、僧侶の仏教の学びと生活における温室効果ガスの主な発生源を調査し、オール電化にリフォームした。昼に食べた食事は、以前のように火を使って調理したものではなく、全て電気を使って調理されている。このように省エネ・排ガス減少を実現している」と説明する。
乃朗生態文化保護センターの職員・次仁曲旦さんによると、乃朗寺の太陽光発電設備敷地面積は2500平方メートルで、発電量は年間約100万キロワット時。太陽光発電・蓄電・充電が一体となったシステムが導入されている。蓄電システムは5台あり、発電できない状態でも1週間にわたり電気を供給することができる。そして太陽光発電設備の建設には、国網西蔵電力有限公司と拉薩市の大きなサポートによるものだという。また2024年に、太陽光発電設備のグリッド接続を完了し、余剰電気を送電線を通して供給することを実現している。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年6月6日
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