1年に1度の「水掛け祭り」が開催 海南省保亭
8月29日は、海南省保亭黎(リー)族苗(ミャオ)族自治県で、1年に1度開催される「水掛け祭り」の日だ。海南七仙温泉水掛け祭りは、同自治県の住民にとって、盛大なお祭りの日となる。そのルーツとなっている「祭水節」は、もともと自然の恵みに対する畏敬の念や人間の命を維持する水に対して感謝する日だった。人民網が伝えた。
「水掛け祭り」の様子(撮影・牛良玉)。
中国の伝統的な祝日・七夕節(旧暦の七夕)の日は、保亭黎族苗族自治県の住民や観光客にとっては、水を掛け合って、風雨順時を祈願し、幸運や健康を祈る日でもある。
「水掛け祭り」の様子(撮影・牛良玉)。
「水掛け祭り」のメイン会場となる「七仙広場」では、「黎族の伝統楽器+エレクトロニック・ミュージック」の演奏により、お祭りムードを盛り上げ、水の掛け合いという戦いの火蓋が切られる。
水を掛け合うために、市民や観光客は、ひしゃくや洗面器といった道具を使う。若い女性と男性は、激しい水合戦を繰り広げて、全身びしょ濡れになるまで大はしゃぎする。
「水掛け祭り」の様子(撮影・牛良玉)。
海南省南部の内陸部にある五指山の南麓に位置する保亭黎族苗族自治県は森林率が84.87%で、「海南省の緑の肺」や「天然の酸素バー」と言われている。海南省第二の都市と言われる三亜市から1時間ほどの距離となっている。
保亭七仙嶺温泉国家森林公園を訪れ、石畳を歩いて熱帯雨林の中に足を踏み入れると、つる性植物がからみついた背の高い大木が影を作っていて、草木の香りが漂い、とてもさわやかな気分になる。
同自治県には美しい大自然のほか、素晴らしい文化もある。檳榔谷黎苗文化景勝地では、黎族伝統の茅で作られた苫船に似ている民家「船型屋」や、「隆閨」と呼ばれる建物を見ることができるほか、黎族伝統の紡績、染色、製織、刺繍の技術といった多くの国家級無形文化遺産も体験できる。
黎族伝統の織物や刺繍(撮影・符武平)。
同自治県のご当地グルメも特色にあふれている。特に「4大名物食材」と呼ばれている、「木登り鶏」、「波乗り魚」、「帰らぬ牛」、「五足豚」は注目に値する。
「木登り鶏」とは、地鶏の「什玲土鶏」のことで、ほとんどが七仙嶺の山麓の林で飼育されている。「木に登る」習性があるため、この名で呼ばれるようになった。肉質に優れ、肉の旨みを楽しむことができる。
「波乗り魚」は、川魚の「八村石鯪魚」のことで、水のきれいな山間部の渓流に生息していて、遡上する魚だ。揚げ物や蒸し物、煮物のいずれの調理法でも美味しく食べることができる。
「帰らぬ牛」とは、海南省の毛が茶色い品種の牛で、放し飼いされているため、肉がとても柔らかく、とてもおいしい。特に石鍋で調理すると最高の味を楽しめる。
「五足豚」とは、同自治県の在来種の豚で、足が短く、口が長く尖っている。口を下に向けて歩き、まるで足が5本あるように見えるため、現地の人々から「五足豚」と呼ばれるようになった。皮が厚く、脂身が少なく、しっかりとした肉質で、煮豚のほか、焼いたり、しゃぶしゃぶで食べてもとても美味しい。
こうした「4大名物食材」のほか、黎族や苗族の特色ある料理も是非食べてみたい。苗家三色飯や黎家竹筒飯、黎家山蘭酒などには、少数民族の知恵と情熱が詰まっている。
このほか、同自治県の果物も、一度食べると病みつきになるほどおいしい。特にランブータンは絶品で、 皮をむくと、プルプルとした食感の果肉が現れ、ジューシーで、口に入れると甘みが一気に口に広がる。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年9月1日
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