米NSAの中国標準時システムへのサイバー攻撃、詳細が明らかに
中国科学院国家授時センターは「北京時間」(中国標準時)の生成・管理・発信機関であり、通信、金融、電力、交通、測量、国防など国の各産業に高精度の時刻サービスを提供している。しかし、この機関も米国のサイバー攻撃の標的となった。国家安全機関はこのほど、米国国家安全保障局(NSA)が中国科学院国家授時センターに対して行った重大なサイバー攻撃事件を公表した。
国家安全機関によると、調査の結果、国家授時センターに対する米側のサイバー攻撃活動は、長期にわたり潜伏する、高度に隠匿されたものであり、国レベルのサイバー諜報兵器(ツール)まで動員していたことが判明した。2023年8月から2024年6月にかけて、米側は新型のサイバー作戦プラットフォームを特別に配備し、42種類の特殊サイバー攻撃兵器を相次ぎ投入して国家授時センターの複数の内部ネットワークシステムに高強度の攻撃を仕掛け、高精度地上授時システムへのさらなる浸透の機会をうかがっていた。
米国の情報機関による長期的なサイバー攻撃を受けた国家授時センターは、どのような機能があり、国際的にどのような地位にあり、どのような役割を担っているのか。専門家によると、中国科学院国家授時センター(旧称:陝西天文台)は1966年に設立され、国家標準時(北京時間)の生成・維持・発信を担っている。高精度の国家標準時は現代社会の基盤であり、数億人の協調的な生活を支え、科学研究の円滑な進行を保障している。
中国科学院国家授時センター総合弁公室の魏棟副主任は「1ミリ秒の誤差で変電所の時間制御が混乱し、大規模な停電を引き起こしうる。1マイクロ秒の誤差で国際株式市場の取引額が数千億元も変動する可能性がある。1ナノ秒、つまり10億分の1秒の誤差で、北斗衛星測位システムの精度が30センチメートル低下し、人々の日常の通信にも影響が生じ、無線搬送波の同期が取れなくなり、携帯電話通話やインターネット接続が不可能になる」と語る。
「軍地創新服務専業委員会」専門家チームの金飛・副チーム長は「米国による攻撃はシステマティックな戦略的行動であり、その目的は中国の平和的台頭を遅らせ、中国の経済建設と社会発展にさらなる障害を作り出し、自らの国際的覇権を維持することにある」と指摘する。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年10月31日
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