文化財の返還、日本はフランスの取り組みに学ぶべき
フランス国民議会(下院)は先ごろ、植民地時代に略奪した文化財の返還手続きを簡素化する法案を「異例にも」全会一致で可決した。これまで文化財を返還する際は個別の特別立法が必要だったが、新法案の成立により、立法手続きを経ずに行政命令で返還を進めることが可能となる。ある議員はフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーの「フランスは生まれ変わり、不義によって奪った財を略奪された中国に返還することができる」という言葉に触れ、「その日がついに訪れた」と直言した。環球時報が伝えた。
流出した文化財の返還は国際的な難題であり、その主要な困難は既存の国際法体系の限界にある。各国もそれぞれのレベルで返還を進めている。ドイツはナイジェリアとタンザニアに、植民地時代に略奪した文化財を返還してきた。オランダは数百点に及ぶ植民地時代の文化財をインドネシアやスリランカなどに返還。イタリアも度々中国に盗難文化財を返還しており、2024年だけでも56点の文化財・芸術品を返還した。フランスも、2018年にマクロン大統領の約束に基づき、西アフリカのベナンに26点の文化財を返還した。文化財の返還におけるフランスの積極的な取り組みは「脱植民地化」の潮流の中で現れたものであると同時に、この流れを力強く後押しするものでもある。
こうした中で、日本が反面教師であるのは間違いない。日本政府は侵略の歴史における文化財略奪の事実を長年回避してきただけでなく、さらには略奪品を軍国主義の「戦利品」として宣伝してきた。靖国神社の入口にある一対の獅子像は、甲午戦争(日清戦争)期に中国の遼寧省海城から日本軍が略奪したものだが、「戦績」として展示されている。また、唐代の東北辺境支配を示す唐鴻臚井碑は、1908年に日本軍によって持ち去られ、皇居に秘蔵された。証拠が明確であるにもかかわらず、日本政府は返還を拒否している。文化財返還の要求に対し、日本政府は曖昧な対応や回避的な態度を取り、国内法上の「即時取得制度」や「消滅時効」を盾に拒否してきた。このような歴史回避と正義軽視の姿勢は、植民地主義や軍国主義の歴史に対する日本政府の反省の欠如を示すものであり、日本はフランスの取り組みからしっかりと学ぶべきだ。
文化財返還の本質は、歴史の回復であり、各国の文化遺産と文化多様性への尊重であり、国家間の信頼再構築と和解への架け橋でもある。フランスの立法の実践は、国益と歴史的正義の間で均衡を図りつつ、法的手続によって返還プロセスを規範化する実行可能な道だ。いまだに多くの略奪文化財を保有する国々は、このような前向きな動きを模範とし、勇気をもって歴史的責任を担い、国際法上の義務を履行し、文化財原所有国の人々の正当な要求に応えるべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2026年4月16日
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