中国、超大規模の恐竜卵化石群をナノコーティングで防護
湖北省十堰市にある青竜山恐竜卵化石群の風化対策工事が4月21日に全面的に完了したことが、青竜山恐竜卵化石群国家級自然保護区への取材で分かった。5年近くにわたる研究開発と現場施工を経て、総面積6260.69平方メートルに及ぶ恐竜卵化石遺跡のすべてにナノ防護コーティングが施された。新華社が伝えた。
研究チームの確認によると、ここにある恐竜卵化石は約8600万年前に形成されたもので、現存する化石は3000点以上にのぼり、高い科学的価値を持つ。
湖北省地質科学研究院の上級エンジニアで、湖北省地質局古生物化石首席専門家の趙璧氏は取材に、「これらの化石は非常に貴重だが、同時にもろいものでもある。恐竜の卵殻の主成分は炭酸カルシウムであり、空気中の二酸化炭素や水蒸気と非常に反応しやすい。さらに、化石の多くは粗粒砂岩の中に埋まっており、水分、温度差、酸性・アルカリ性の影響を受け続けることで、風化が進みやすい」と語った。

ナノ二酸化ケイ素複合エマルジョンを噴霧する作業員。(撮影・全正)
自然遺跡は再生不可能であり、恐竜の卵化石は1点損なわれれば、その分だけ失われる。風化の進行を食い止めるため、四川軽化工大学の鄧建国教授のチームは、遺跡の地質条件と現地の気候特性に合わせて、ナノ二酸化ケイ素複合エマルジョンを開発した。これを噴霧すると、化石の紫外線劣化耐性や耐酸・耐アルカリ性が大きく向上する。
鄧氏は、「このエマルジョンは恐竜卵と周囲の岩体に浸透し、その表面に外気を遮断する薄膜を形成することで、全体の補強を実現する」と説明。

ナノ防護コーティングが施された恐竜卵化石。(撮影・趙璧)
試験検証と効果評価を経て、今年3月から保護区では化石遺跡に対する全面的な防護作業が始まった。施工チームは自動噴霧設備を使用し、ナノ二酸化ケイ素複合エマルジョンによる「固化+防護」技術を採用し、数千平方メートルに及ぶ遺跡全体に噴霧を行った。
趙氏は、「今回の防護作業には中国科学院、地方の地質機関、大学など多方面の力が結集された。これはナノ材料を用いて超大規模な恐竜卵化石遺跡に対して実施された全体的な防護工事だ。ナノ防護コーティングは化石の耐風化能力を大きく高め、自然遺跡に長期的かつ安定した防護を提供できる。この取り組みは、他の古生物化石遺跡の防護にも参考となるものだ」と述べた。(編集ES)
「人民網日本語版」2026年4月23日
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