洪水被害が深刻な河北省涿州市に新疆から綿の布団1800枚届く
新疆維吾爾(ウイグル)自治区新星市から2000キロ以上離れた河北省涿州市に3日間をかけて、ロングステープルコットンの布団1800枚が届けられた。布団はただちに台風5号(トクスリ)の影響で記録的な豪雨となり、深刻な水害に見舞われた涿州市の被害者に、秩序に基づいて配られた。中国新聞網が報じた。
11日午後、涿州市に臨時に設けられた物資配布ポイントでは、ボランティアが、「新疆から届いた綿の布団です」と話しながら、涿洲市刁窩鎮平荘村の村民・于雪玲さんに、真っ白の綿の布団を微笑みながら手渡していた。
8月11日午後に涿州市に届いた1800枚の新疆の特産品であるロングステープルコットン製の布団(撮影・高紅超)。
新疆生産建設兵団第十三師新星市河北商会の于継甫会長は、「綿の布団には、新疆の人々だけでなく、河北省の人々の気持ちが詰まっている。生まれ故郷が深刻な洪水に見舞われたのを知り、商会の会員は2日かけて16万元(1元は約20円)を集め、綿の布団1800枚を調達して、ドライバンのトラックに積み込んだ。そして、直ちに涿州に輸送した。今月8日に立秋を迎え、涼しくなっていくので、一人でも多くの同郷の人々にぬくもりを届けたいと思った」と話す。
河北省保定市北部に位置する涿州市の常住人口は約60万人。7月29日から8月1日にかけて、集中豪雨に見舞われて深刻な洪水が発生した。そして、13万人以上が被災し、多くの田畑や家屋が水没した。
8月7日、涿州市の市街地で消毒作業を行う赤十字会のボランティア(撮影・崔漢鵬)。
被災地では、損壊した家屋や道路、橋などの復旧作業が必要なだけでなく、現地の人々が暮らしに前向きに向き合い、自信を取り戻すことができるようサポートする必要もある。
涿州市にはここ連日、たくさんの物資が届けられているほか、解放軍や武装警察部隊の士官、兵士、消防救援隊、民間の救援隊なども被災地入りして、救援や復旧作業を展開している。自然災害を前に、以前は互いのことを知らなかった人たちが、惜しみなく犠牲を払って助け合うという心温まる思いを伝えている。
立秋を迎えたものの、厳しい残暑が続いている。防護服を脱いだ保定赤十字会の衆和救援隊の党勇全隊長は全身汗まみれだった。それでも、「地元の人々は私たちの大変さをとても思いやってくれ、スイカを2玉抱えてきて、是非食べて欲しいと車に乗せてくれた」と感じ入った様子で話した。そしてこうした心温まるエピソードは涿州市で毎日のように生まれているという。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年8月14日
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