ココナッツウォーターが中国飲料品市場の新たな人気商品に

人民網日本語版 2023年09月08日16:13

ここ数年ほどの間に、中国ではココナッツウォーターの需要が拡大し続けている。かつては不要品扱いされていたココナッツウォーターが今や「人気商品」となり、ココナッツの輸入需要も増加した。

熟したココナッツの外側の果皮を取り除いたものを「毛椰」という。中国市場に出回る加工用の毛椰は、主に東南アジアから輸入されたものだ。これまで加工工場は果肉を取り出してココナッツジュースや椰子糖(パームシュガー)、ココナッツオイルなどに加工し、内側の殻の中にあるココナッツウォーターは不要なものとして捨てたり、二束三文で売り払ったりしていた。

しかし、ここ数年、ココナッツチキンスープやフレッシュココナッツラテなど、ココナッツを使った食品・飲料品の流行に後押しされ、パッケージされたココナッツウォーターが中国飲料品市場の新たな人気商品になった。これを受けて、ココナッツ原料のサプライヤーはマンパワーと資源の投入を増やし、ココナッツの中のココナッツウォーターを搾取し、果肉やココナッツミルクと同じように食品・飲料品原料として扱うようになった。

海南省文昌市のココナッツ原料サプライヤーの陳在能さんは、ベトナムとインドネシアからココナッツ原料を輸入している。陳さんによると、「2020年まで、ココナッツウォーターの価格は1トンが100元(1元は約20.0円)もしなかった。それが今は、海南省の工業パークへの販売価格が1トン1700元前後、珠江デルタ地域への販売価格が同2600元になる。今では、中国国内のココナッツウォーターブームがココナッツ輸出国にも波及していて、ベトナムでは今、1トンあたり2600元に値上がりし、さらに値上がりする可能性もある」という。

海口税関所属の洋浦税関がまとめた統計によれば、今年1-7月に、海南省の通関地経由で輸入されたココナッツは前年同期比13.6%増の33万トンに上り、価格にして約5億5000万元になった。(編集KS)

「人民網日本語版」2023年9月8日

注目フォトニュース

関連記事