【音声ニュース】甘粛省の人気観光地で「スマホ探し」に追われる派出所

人民網日本語版 2023年09月14日10:41

夏休みも終わり、旅行に出かける人は次第に減ってはいるものの、甘粛省敦煌にある鳴沙山月牙泉景勝地は、依然として国内外から来た多くの観光客で賑わっている。そして同景勝地にある治安派出所の警官も「スマホ探し」に追われている。

9月中旬に同派出所を取材すると、補助警官の張傑さんと同僚が金属探知機を手にしながらゆっくりと砂山を行き来していた。そして「ピーッ」という音が鳴ると、ニコッと笑って屈み込み、手で砂を掘り始めると、ほどなく砂の中からスマホを見つけ出し、落とし主に、「こんな所から見つかりましたよ」と渡していた。

同景勝地は、観光シーズンになると、毎日数万人の観光客で賑わう。そして、観光客が砂山でスマホを紛失するケースも後を絶たない。夏休み期間中には派出所に1日当たり20件以上の通報があり、その98%がスマホや物品の紛失、迷子となっている。なかでもスマホの紛失が最も多く、早朝6時から夜中の1時まで、助けを求める観光客からの通報があるのだという。

張さんは、「通報を受けた際には、まずは携帯の型番と電池残量を確認して、金属探知機が必要かを判断する。探知機は深さ5センチ、半径10センチの場所を探すことができるので、探知機と人が一緒になって探すケースがほとんど。ただここは流動砂丘で、そのほとんどが斜面となっているため、歩き回るのが大変。しかもスマホを落とした場所も人が移動することで、動いてしまうので、探し出す難易度が増してしまう。でも探し出せるように最善を尽くしている」としている。

そして、「環境や業務内容は一般的な派出所とは異なるが、常に気を抜かずに、『砂山の守り人』の役割を果たし続けていきたい」とした。

「人民網日本語版」2023年9月14日

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