「一帯一路」イニシアティブ10周年国際シンポジウムが日本東京で開催
10月13日、「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブ10周年国際シンポジウムが日本の東京で開催された。このシンポジウムは中国駐日本大使館、中央広播電視総台アジア太平洋総局、中国外文局アジア太平洋広報センター、「一帯一路」日本研究センターによって共催された。
中国の呉江浩駐日大使、日本の福田康夫元首相、日本経済団体連合会の佐藤康博副会長、「一帯一路」日本研究センターの進藤榮一代表、タイ中「一帯一路」研究センターのウェイロン主任をはじめとする日本、中国、パキスタン、スリランカ、タイ、カンボジア、ラオスなどのアジア太平洋諸国からの専門家や学者、企業家、外交使節、メディア代表など100人余りがシンポジウムに参加した。
呉大使は基調演説の中で、「今年は習近平国家主席が『一帯一路』イニシアティブを提起してから10周年となる。この10年間、『一帯一路』共同建設は中国の提唱から世界での実践へと歩みを進め、世界で最も広範囲に及び、最も規模が大きい国際協力プラットフォームとなった。今回、日本でのシンポジウムの開催は重要な意味がある。中日両国は隣国であり、互いに協力パートナーであり、経済的に緊密な関係を築いている。両国は地域及び世界の発展に重要な影響を与え、第三国市場での協力においては高い将来性を備えている。日本企業は積極的に国際定期貨物列車『中欧班列』と河川輸送と海上輸送を結び付けた『江海聯運』を活用し、ビジネスチャンスを開拓している。より多くの日本企業が『一帯一路』イニシアティブをめぐる更なる協力を推進することを歓迎する」とした。
日本の福田康夫元首相は挨拶の中で、「習主席が提唱した『一帯一路』は大きな構想であり、人類運命共同体理念の実現であると感心した。『一帯一路』イニシアティブが提唱されてから10年間の成果はこのシンポジウムの色々な角度からも検証されると考えられる。この『一帯一路』が人類運命共同体を実現する手段として考えれば、人類運命共同体について再確認できた。開放と包摂、公平と正義、調和と共存といったような理念は人類全体の視野に立っている。その具体的な実行は『一帯一路』イニシアティブである。『一帯一路』は非常に重要な意義を持っている。皆様の『一帯一路』の実現、及びその根源的な理念についての更なる理解を期待する」述べた。
またシンポジウムには、日本自民党元幹事長で日中友好議員連盟の二階俊博会長もビデオメッセージを寄せた。
中国外文局の杜占元局長はビデオメッセージを寄せ、「10年前に、習主席が人類運命共同体の理念を提唱し、また古代シルクロードの知恵を取り入れ、『一帯一路』共同建設イニシアティブを打ち出した。この10年間の実践から、『一帯一路』イニシアティブが共同建設国の民衆に発展と利益をもたらし、異なる文明の交流と相互学習、民心の通じ合いを強力に促進してきたことが見て取れる」とした。
中央広播電視総台アジア太平洋総局の李毅総局長は挨拶の中で、「『一帯一路』は開放・包摂的、互恵・協力・ウインウインの国際協力プラットフォーム、国際社会で幅広く歓迎される全世界の公共財となった。中央広播電視総台のアジア太平洋地域に駐在する機関として、アジア太平洋総局はアジア太平洋地域の各国の専門家、学者及びメディア関係者同士と共に質の高い『一帯一路』共同建設を促進し、アジア太平洋運命共同体及び人類運命共同体に貢献していく」とした。
日本経済団体連合会の佐藤康博副会長は挨拶の中で「第三国市場での協力において、日中両国企業はすでに実績を出しており、将来的には両国企業がそれぞれの優位性を活かして協力できることを期待している。インフラ建設等における協力を推進し、持続可能な発展と経済成長を実現するために他の国や地域と協力し、国際社会全体が『一帯一路』の成果を享受し、経済の繁栄と平和の安定を実現することを期待している」とした。
このほか、ラオスのアンラワン駐日大使、カンボジアのトゥイ・リー駐日大使 、スリランカのペレーラ駐日大使、パキスタンのターラル駐日大使もそれぞれ挨拶を行い、「一帯一路」イニシアティブはこれまでの10年間にわたり、中国と共同建設国がインフラ建設や人的・文化的交流といった方面で協力と交流をおこない、共同建設国に確かな利益をもたらしたと表明した。
タイ中「一帯一路」研究センターのウェイロン主任は発言の中で「現在、人類社会は前例のない課題に直面している。 伝統的および非伝統的な安全保障の脅威は依然として排除されておらず、一国主義と保護主義の台頭は世界経済に影を落としている。そして科学技術分野の障壁が人類社会の発展の障害となっている。『一帯一路』の共同建設は、習主席が提唱した人類運命共同体共同建設構想の世界的実践であり、人類の進歩は先駆的な思想の指導とは切り離せない。したがって、人類運命共同体の構築という習主席の偉大な構想は、歴史の限界を打ち破り、人類社会の発展の法則を真に理解し、人類社会の未来に対する深い洞察だ」とした。
今回のシンポジウムでは「シンクタンク視点」、「アジア太平洋対話」と「メディアフォーラム」の三つの分科会も開催された。「シンクタンク観察」では「一帯一路」の国際貢献、未来の展望、第三国市場における中日協力について議論を交わした。「アジア太平洋対話」ではインフラによる相互接続、融資における課題、人的・文化的交流の促進をテーマにした。また「メディアフォーラム」では「私の目で見た一帯一路」をテーマにした。
シンポジウムでは、参加者たちが「一帯一路」イニシアティブが提唱されてから10年の間に得られた数多くの成果や国際的な貢献、そして将来への展望について議論を展開した。参加者は政治、経済貿易、越境輸送、デジタル経済、社会文化など、多角的な視点から、「一帯一路」国際協力の深化に向けて積極的な提案を行った。さらに参加者は、「一帯一路」イニシアティブが世界各国に共同の発展の機会を提供し、開放的で包摂的な「一帯一路」イニシアティブが世界経済の再生に新たな活力を注入すると確信しているとの見方を示した。
中央広播電視総台アジア太平洋総局は中国外文局アジア太平洋広報センター、「一帯一路」日本研究センター、タイ・中国「一帯一路」研究センターと共同で「一帯一路」アジア太平洋メディアシンクタンク連盟を創立し、覚書を締結した。
会場では専用の展示ブースを設け、「シルクロード」や「下南洋」、「イノベーション中国」、「空撮中国」など、中央広播電視総台制作の優れた作品及び「新春ボウル」などの文化クリエイティブグッズも展示された。
「人民網日本語版」2023年10月13日
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