絶滅危惧種のギムノキプリス・プゼワルスキー、当初の資源量の35.6%まで回復

人民網日本語版 2023年11月14日14:56

数千万匹のギムノキプリス・プゼワルスキー(青海湖裸鯉魚)の稚魚が毎年、青海湖裸鯉魚救護センターで越冬し、翌年の夏に青海湖への放流を待っている。青海省農業農村庁が発表したデータによると、青海湖の閉鎖・人工飼育が始まってから20年になり、ギムノキプリス・プゼワルスキー資源量が当初の35.6%に達し、保護開始以降の最高を更新した。中国新聞社が伝えた。

青蔵高原(チベット高原)北東部に位置する青海湖は、中国最大の内陸塩湖だ。ギムノキプリス・プゼワルスキーは青海湖流域のキーストーン種で、青海湖流域の「水―魚―鳥」エコシステムチェーン及び生物多様性の維持に対して重要な役割を果たしている。2004年には中国環境・発展国際協力委員会によって、「中国種レッドリスト」の絶滅危惧種に指定された。

資料画像 2022年の夏に空撮された青海湖。撮影・李江寧

資料画像 2022年の夏に空撮された青海湖(撮影・李江寧)。

過去の高強度の漁獲と青海湖周辺のダム・堤防建設などの人類活動の影響を受け、ギムノキプリス・プゼワルスキー資源が大幅に減少した。2002年のギムノキプリス・プゼワルスキー資源量は2592トンで、当初の32万トンの0.81%に過ぎなかった。

青海省人民政府は2003年より10年間にわたる青海湖閉鎖・人工飼育・ゼロ漁獲政策を開始した。これは中国の魚類資源保護の歴史において初めてとなった。青海省人民政府はその後、10年と21年に2回、10年にわたる青海湖閉鎖・人工飼育を続けた。22年現在のギムノキプリス・プゼワルスキー資源量は11万4100トンに回復し、02年の44倍となった。

資料画像 2020年12月28日に撮影された青海湖裸鯉魚救護センターの循環水恒温稚魚飼育場。撮影・李江寧

資料画像 2020年12月28日に撮影された青海湖裸鯉魚救護センターの循環水恒温稚魚飼育場(撮影・李江寧)。

青海湖の封鎖・人工飼育が実施されてから、青海省は科学技術の支援を持続的に強化し、ギムノキプリス・プゼワルスキー人工増殖・放流の成果を高めている。ギムノキプリス・プゼワルスキーの増殖・放流規模が着実に向上し、02年の300万匹から現在の2000万匹に増えている。放流基準は1匹5グラムから10グラムに上がった。23年現在、累計で2億匹の放流を行っている。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年11月14日

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