中国のLPRが4ヶ月変動なし 専門家「2024年には引き下げの余地」

人民網日本語版 2023年12月21日16:19

中国人民銀行(中央銀行)から権限を授与された全国銀行間資金調達センターは20日、最新の最優遇貸出金利(LPR)を発表した。1年物の金利は3.45%、5年以上物の金利は4.2%とし、いずれも先月から据え置いた。今年9月以降、LPRは4ヶ月連続で変動がなかった。

中国民生銀行の温彬チーフエコノミストは、「12月も、LPRは据え置かれて変動がないのは主に政策金利である中期貸出制度(MLF)の金利が変動しなかったこと、市場金利が引き続き高水準で推移したこと、銀行の純利息マージンが引き続き圧力を受けたことなどの要因と関係があり、LPRには引き下げ調整に対応するだけの原動力と余地がなかった」と指摘した。

来年はLPRには引き下げの余地があるだろうか。温チーフエコノミストは、「今年の中央金融政策会議で、『政策実施と業務推進により一層力を入れ、流動性の合理的なゆとりと資金調達コストの持続的な低下を維持する』ことが提起された。中国人民銀行の2023年第3四半期(7-9月)金融政策執行報告では、『LPRの実際の貸出金利に対する指導性を増強し、実体経済における資金調達コストの安定の中での低下を推進する』ことが指摘された。このほか、中央経済政策会議では、『社会の総合的資金調達コストの安定の中での低下を促進する』ことが提起された。こうしたことは2024年に人民銀行が高い確率でLPRの適度な引き下げを誘導し、ひいては資金調達コストの安定の中での低下を推進し、生産的消費における貸出ニーズを活性化しようとすることを意味している」との見方を示した。(編集KS)

「人民網日本語版」2023年12月21日

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