国際基礎教育革新の動向フォーラムが北京で開催

人民網日本語版 2024年01月22日14:55

国際基礎教育革新の動向フォーラムが19日、北京で開催され、中国教育科学研究院の李永智院長が、「国際基礎教育革新の動向報告2024」を発表した。人民網が報じた。

報告は、▽教師・学生のデジタルリテラシー向上に注目している▽革新に対する意識・能力を培うことを重視している▽STEM教育エコロジカル体系を積極的に構築している▽基礎教育の段階の職業・キャリア教育を推進している▽社会性と感情の学習(SEL)が際立っている▽テーマ中心型の学際的学習が全面的に推進、実施されている▽デジタル・スマート技術エンパワーメント評価が踏み込んで模索されている▽教育の包摂性・公平性が戦略的に促進されている―――という8つの国際基礎教育の動向をまとめている。

それに基づいて、報告は、▽世界各国が人工知能(AI)時代と向き合い、人類運命共同体に立脚して、世界的問題を解決する能力を培わなければならない▽政府や学校は、社会のニーズに合わせて、学生の適応力や生涯学習スキルを強化しなければならない▽各級政府がモデル転換や変革に合わせて、すべの人に学習の機会を与えることができるようにしなければならない▽全ての政府、機関、学校が手を携えて基礎教育をめぐる交流、相互参考を推進しなければならない―――という4つのイニシアティブを提起している。

中国教育科学研究院の課題グループは、世界の基礎教育発展動向を対象にした、ここ10年の継続的な追跡研究に基づいて、国際戦略的計画、政策文書、研究報告を系統的に整理し,国際基礎教育の革新の8つの動向をまとめ上げた。今回発表された「国際基礎教育革新の動向報告2024」は、世界の基礎教育の最新理念、政策、実践を把握して、読み解き、中国と海外の教育交流、中国の基礎教育改革・革新を促進することを目的としている。

国際基礎教育革新の動向フォーラムの様子(撮影・趙晨)。

国際基礎教育革新の動向フォーラムの様子(撮影・趙晨)。

基調報告のセッションにおいて、経済協力開発機構(OECD)教育・スキル局のアンドレアス・シュライヒャー局長や、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)教師教育センター(TEC)の張民選センター長、ユネスコの元中国大使級常駐代表である楊進氏、ケンブリッジ大学・教師研究交流センターの責任者・パトリック・カーマイケル氏、シンガポール国立教育研究院教学・実践研究センターのデニス・クウェクセンター長、香港大学の梁貫成教授、北京一零一(101)中学党委員会の書記を務める熊永昌学長、日本文部科学省総合教育政策局の新井聡氏、ロシア高等経済大学教育学院のエフゲニア院長らが、デジタルリテラシーや革新的人材の育成、STEM教育、キャリア教育、教師の役割のモデル転換・職業訓練、教育評価の改善といった話題をめぐって、それぞれの国や地域の基礎教育革新の発展に関する実践経験、見方を語った。

また専門家や学者が、現在の世界基礎教育革新の発展が直面している課題や対応策、国際組織、国の政府といったさまざまな主体が果たすべき役割といった話題をめぐって、踏み込んだ意見交換を行った。 (編集KN)

「人民網日本語版」2024年1月22日

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