中国国産旅客機「C919」や新モデルの「復興号」などが「春運」に初投入
今年の「春運」(春節<旧正月、2024年は2月10日>期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)が今月26日から始まった。今年は中国の国産大型旅客機「C919」やCR200J1-C型高速列車「復興号」などが、「春運」に初めて投入されており、旅客に新しい移動体験を提供している。ここでは「春運」初登場となる中国の重大プロジェクトの成果をチェックして、「流動する中国」に注入されているさらなる活力を感じてみよう。
中国国産大型旅客機「C919」が「春運」に初投入
1月26日、上海虹橋国際空港から成都天府国際空港へ向かう中国東方航空が運航する国産大型旅客機C919に搭乗する旅客。
今月26日午前8時35分、国産大型旅客機「C919」が旅客111人を乗せて上海から成都に向かって離陸した。これは「春運」開始から最初のフライトとなったMU9197便で、「C919」の「春運」初フライトともなった。
今年の「春運」初日となった26日、東方航空は保有する4機の「C919」を全て運航し、北京‐上海間、上海-成都間といった国内線に投入した。
昨年5月28日に初めて商用運航されてから今年の1月10日までの間に、東方航空が保有する4機のC919の商用運航数は計713フライト、商業運航時間は2079.67時間、輸送した旅客の数は延べ8万9000人となった。旅客からの評判も上々だ。
1月26日、深セン北駅の検札口に並ぶ旅客たち。同日から始まった2024年の「春運」」は3月5日までの40日間。
「復興号」ファミリーの新メンバーが「春運」に初投入
CR200J-C型「復興号」は、動力集中型の高速列車で、中国が独自の知的財産権を所有しており、今年の「春運」にも初めて投入されている。
普通列車と比べると、丸みのあるボディが採用され、幅が広くなり、車内はゆったりとしたスペースが保たれている。また、寝台車両のレイアウト・構造が最適化されており、寝台内の高さがより余裕ある設計となっており、旅客の快適度が増している。
中国鉄路済南局集団有限公司はCR200J-C型「復興号」4組を保有しており、最高運行時速は160キロ。山東省の済南駅-威海間、威海-菏沢間などに投入している。
中国初の地下鉄と高速列車が空港に乗り入れる「天府空港駅」が初の「春運」迎える
昨年12月26日、四川省成都市と自貢市、宜賓市を結ぶ「成自宜高速鉄道」が開通した。同高速鉄道の駅で最も注目を集めたのが、中国初の地下鉄列車と時速350キロの高速列車が空港に乗り入れる「天府空港駅」だ。駅に乗り入れる高速列車6路線のうち、2路線が時速350キロで減速することなく同駅を通過している。そのため、「高速列車が飛行機を追いかける」という珍しい光景をそこで目にすることができる。
天府空港駅総合交通センター(GTC)は、高速列車と地下鉄列車が乗り入れるというのが最大の特徴で、空陸一体の「交通体系」が形成されており、「空鉄一体化」が実現し、高速列車や地下鉄列車を降りるとすぐに空港があるため、旅客にとっては便宜性が極めて高くなっている。
アジアにおける特大型総合交通ターミナル「広州白雲駅」が初の「春運」迎える
広東省広州市における今年の「春運」の最大の目玉は、昨年12月26日にリニューアルオープンしたばかりの「広州白雲駅」だ。同駅の運用が始まったことで、広州の鉄道の輸送能力はさらに増強された。
同駅のホームは11面24線で、地上3階、地下4階。列車を待つ1万人以上の旅客を収容できるアジアにおいて、特大規模を誇る総合交通ターミナルだ。
1916年に建設された棠渓駅の高度化・拡張工事が昨年12月26日に終わって運用が始まり、広州南駅4個分の広さを持つ超巨大駅「広州白雲駅」としてリニューアルオープンした。「広州白雲駅」は、多くの幹線が乗り入れており、粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市クラスター)の鉄道交通体系が一段と整備された。
リニューアルオープン後、初の「春運」を迎えた広州白雲駅の春節前の利用者は延べ60万人、1日当たり延べ4万人に達すると予想されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年1月30日
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