「世界成長の最大のエンジン」という事実を前に、中国経済悲観論は自壊
2023年の中国経済に関するデータが先ごろ発表された。年間国内総生産(GDP)は126兆元(1元は約20.9円)を超え、前年比5.2%増となり、世界全体の成長見通し(約3%)を上回った。
中国の経済成長率は世界の主要なエコノミーで上位に名を連ねており、増加の規模も軽く見てはならない。2003年のGDPは不変価格で6兆元増加しており、これは中進国の1年間の経済規模に相当する。
世界の経済機関やメディアは、これを次々に称賛。スペイン紙「エル・エコノミスタ」ウェブ版は、「この『アジアの巨人』は依然として毎年5%前後の速度で成長している」「中国の経済成長速度はユーロ圏の5倍だ」と指摘した。ある国際ウォッチャーは「世界経済の成長に対する中国経済の寄与率は30%を超える見通しだ。中国は依然として世界経済成長の最大のエンジンだ」と指摘した。
称賛の声の中には、「中国経済の成長率は期待に及ばず」「中国の発展の原動力は強くない」といった、他に企むところのあるでたらめな悲観論の「雑音」も聞かれる。確かに、長年にわたり米国と西側には常に「色眼鏡」をかけて中国経済についてあれこれ言う人達がいて、その主張はもっともらしく聞こえるが、実際には成り立たない。
■中国経済の原動力は強くないのか?
経済法則上、経済規模や1人当たり所得が増加した後、経済成長率は徐々に低下する。これは多くの先進エコノミーが経験してきた共通の現象だ。現在の中国経済の成長率は、常に合理的範囲内で推移している。
2020年から2022年にかけて、中国経済は新型コロナウイルス感染症のパンデミックに耐え抜き、GDP成長率は世界平均の2.0%を上回る年平均約4.5%に達して、高い強靭性を示した。2023年、中国の世界経済に占める割合は約18%を維持し、世界第2の経済大国としての地位は引き続き安定していた。そして現在、新型コロナの暗雲から抜け出した中国経済は、質の高い発展を着実に推進し、長期的な好転基調が一層顕著になっている。
■消費面
新春のランタンフェスティバル、竜舞のパフォーマンス、廟会(縁日)は人々でにぎわい、内蒙古(内モンゴル)自治区や遼寧省、吉林省、黒竜江省、新疆維吾爾(ウイグル)自治区では雪を楽しむ旅行が大変な盛り上がりを見せた。今年の春節(旧正月、今年は2月10日)連休中、国内旅行者数は延べ4億7400万人、他省(自治区・直轄市)などへの移動者数は社会全体で延べ22億9300万人に達した。中国では人々が盛んに移動し、消費が回復し、活力に満ちている。
■産業面
1月1日、大型クルーズ船「愛達・魔都(ADORA MAGIC CITY)」が上海の呉淞口国際クルーズターミナルから初出航した。1月5日、江淮汽車傘下ブランドのナトリウムイオン電池を搭載した世界初の量産車が納車された。2月7日、中国5番目の南極観測基地「秦嶺基地」の本格的な運用が始まった。
現在の中国では、在来産業がモデル転換と高度化を進め、新興産業が勢いよく発展し、未来の産業が力を蓄えてチャンス到来を待ち、新たな質の生産力が成長を加速している。世界知的所有権機関(WIPO)の昨年のグローバル・イノベーション・インデックス(GII)で、中国の順位は12位にまで上昇した。
イノベーションが進む中国に対し、フォルクスワーゲン、エアバス、ベンツなど欧州企業は次々に投資を拡大している。これは「中国経済のイノベーションフィールド」が巨大な「磁力」を持つことの有力な裏付けだ。
■趨勢
新時代の10年間、中国経済は前進し続けた。GDPは2014年に60兆元、2016年に70兆元、2017年に80兆元、2018年に90兆元、2020年に100兆元、2021年に110兆元、2022年に120兆元の大台を相次いで突破し、新たな段階へと上り続けた。
中国に対するいかなる「雑音」も回復と好転という中国経済の趨勢を変えることはできず、中国経済の発展に対する国際社会の識者の確信を変えられないことを、事実は十分に示しているし、今後も示し続けていくだろう。
在中国ドイツ商工会議所の最新の調査によると、91%のドイツ企業が中国での業務継続を計画しており、54%が今後2年間で対中投資の拡大を計画している。マッキンゼー・アンド・カンパニー(グレーターチャイナ)の倪以理会長は「中国の経済と企業は過去2年間に強靭性を高め、突然の変化に対応するための計画を立てた。2024年には、中国経済にいくつかのサプライズが出現するかもしれない」と語った。
国際通貨基金(IMF)は先ごろ、2024年から2025年にかけて、中国経済の成長率は世界の成長率を引き続き上回り、先進エコノミーを著しく上回り、新興エコノミー及び発展途上国の中で引き続き上位を占めると予測した。
理勝てば則ち事明らか。中国経済の成長は現在、周期的及び構造的な課題をいくつか抱えているものの、中国経済発展の歴史的方向・位置、内在的論理、客観的法則にきちんと照らして考えさえすれば、中国経済が常に活力と強靭性に満ち、依然として世界経済成長の強力なエンジンであり続けることは、言うまでもないだろう。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年3月1日
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