寧波産の養殖アトランティックサーモン、市場への出荷始まる
北欧(中国)サーモンRAS( 循環式陸上養殖システム)陸上養殖拠点が生産したアトランティックサーモン第1弾が29日、初めて市場への出荷が始まった。これにより、浙江省に「移民」したアトランティックサーモンが、同省寧波市象山県で養殖の現地化を実現したことになる。
寧波市象山県で、現地のシェフがサーモンを使ったメニューに中国式調理技術を取り入れる試みを行い、「サーモンステーキ蒸し焼きネギ添え」を完成させた。
アトランティックサーモンは質の高いサーモンとして知られ、主にノルウェーなどの近海に分布する。
象山県は3年前に同養殖拠点のプロジェクトを誘致。3年ほどをかけ、数回に分けてアイスランドから輸入したサーモンの卵を完全に陸上で孵化・養殖し、最終的に中国市場に投入する計画を立てた。
寧波市象山県で、現地のシェフがサーモンを使ったメニューに中国式調理技術を取り入れる試みを行い、「サーモンステーキ蒸し焼きネギ添え」を完成させた。
中国で起業して数十年になるノルウェー出身のオベ・ノッドランド(Ove Nodland)さんは、「中国市場の消費のポテンシャルを高く評価したことから、象山と協力関係を築き、諾帝克水産(寧波)有限公司を設立し、アトランティックサーモンを中国市場に導入した」と振り返った。同社のアンドレアス・トルード社長は、「最初の商品は主に上海地区で販売する。この養殖拠点で初めて漁獲されたアトランティックサーモンは約10トンで、個体の重量は平均5.7キログラム。拠点は安定生産の段階に入り、1週間の供給量は70トンに達し、2024年の年間生産量は3000トンから3500トンに達する見込みだ」と述べた。
サーモン団子
中国の消費者の間で、生活レベルの向上にともなってサーモンへの需要が増加を続けている。中国税関がまとめたデータでは、23年に中国が輸入したアトランティックサーモンは前年比46%増の9万3000トンを超えた。今後は、中国産アトランティックサーモンがより大きな市場シェアを占めるとみられる。
トルード社長は、「私たちは中国市場を高く評価している。当養殖拠点は一期工事が完成した。計画では年間生産量4000トンを実現する。二期工事がすでに始まっており、計画では25年の年末に完成し、年間生産量8000トンの目標を達成する。三期工事が完成すると、計画では27年に生産量が2万トンに達する」と展望を語った。
4月29日、アトランティックサーモンを使った料理を作るシェフ。
(編集KS)
「人民網日本語版」2024年4月30日
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