日中医学協会の小川秀興会長「日中医学交流はウィンウィンの関係」
1986年から始まった中日笹川医学奨学金制度を活用して、これまでに中国の医療関係者約2400人が日本で学習と交流を行ってきた。同制度は、中国の医療人材育成や中日医療協力といった面で積極的な役割を果たしてきた。同制度の主催者側の一つである日中医学協会は、中国人研修生に学習や生活といった多方面でサポートを提供している。同協会の小川秀興会長はこのほど、人民網の取材に応じて、同プロジェクトに従事して感じたことや、日本側が得られたもの、今後の計画などについて語った。人民網が報じた。
小川会長は、「日本と中国の関係においては共同研究や、ある意味での競争的な生産などいろいろあるが、医学は両国の人民のために、非常にいい方向にある。笹川医学奨学金制度の実施当初の医療水準は、どちらかというと日本が優れていて、中国は色んな事情から遅れていた。しかし30年余りの交流を経て、今では共同研究が世界的なインパクトを与えるようになっている。そして、優秀な人材を数多く育成している。参加者は帰国後、所属する機関の技術の柱、学科のリーダーとして重要な役割を果たしている。これからは、一緒に支え合いながら、共同で研究しながら上を目指したい。そして、お互いの長所を出し合っていきたい。これはウィンウィンの関係だ」と笑顔を浮かべた。
人民網の取材に応じた日中医学協会の小川秀興会長(撮影・許可)。
そしてもはや「従来の単純に教える、教わるという」形だけではなく、笹川医学奨学金制度は近年、「共同研究」や「ポストドクター」といったコースも設置してきた。小川会長は、「日中が協力して世界的にも優れた研究を出すことは、世界の平和にも貢献でき、日本と中国の学者の世界、一般の社会における評価を非常に高める」と大きな期待を寄せている。
また、笹川医学奨学金制度が実施されている約30年間を振り返り、「日中両国の医学研究者は深い信頼と友情を築き、両国の医学界の交流と協力の架け橋を作ることができた。笹川医学奨学金制度が今後も、日中医療衛生界の重要な架け橋となり、世界に、両国の医療交流と協力の成果を伝え、世界の人々の健康に貢献していきたい」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年7月31日
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