中国の選手と共に「五輪の夢」追う34人の外国人監督・コーチたち

現地時間8月1日に行われたパリ五輪の陸上女子20キロ競歩で金メダルを獲得し、大喜びする中国の楊家玉選手（左）とパトリチオコーチ（撮影・李鋼）。

パリ五輪の中国代表団のうち34人は、陸上や水球、ボクシング、スケートボードを含む約20種目の外国人監督やコーチたちだ。さらに、パリ五輪出場に向けた各種試合に帯同した外国人専門家やチームドクターも数多く含まれる。こうした外国人たちは、中国人選手が成績を伸ばすことができるようバックアップしているほか、選手たちと固い絆を築いている。人民日報が報じた。

「昨年12月から、パトコーチの指導を受け始め、ちょうど8ヶ月ちょっと経ったところ」と話すのはパリ五輪の陸上女子20キロ競歩で金メダルを獲得した楊家玉選手。彼女が「パトコーチ」と呼ぶは、パトリチオコーチのことだ。東京五輪で、思うような成績を残すことができなかった楊選手は、今大会の出場の準備をしている際、パトリチオコーチからメンタルトレーニングのサポートを受けて、技術も身体能力も、目に見えてレベルアップしたという。

勝利を祝う女子ラグビー中国代表メンバーとニュージーランド人テクニカル・コーチのロキ氏（撮影・厲衍飛）。

女子ラグビー中国代表がパリ五輪で6位入賞し、中国の五輪史上において過去最高の成績を残したことは、ニュージーランドのロキ・テクニカルコーチの功績が大きい。パリ五輪の代表団として登録できるメンバーの人数には限りがあるため、ロキコーチの名前はそのリストには入っていない。それでも、中国代表チームを応援するため、ロキコーチは入場チケットを買って各試合を観戦。観客席から、アドバイスをコーチ陣に伝えた。「選手たちの懸命に戦う精神に感動した。今後も彼女たちのさらなる成長を見守りたい」とロキコーチ。

選手と言葉を交わすクレー射撃のイタリア人コーチのビアンコ氏（写真提供・江蘇体育新聞）。

外国人監督・コーチと中国の選手は互いに心を開き、励まし、慰め合い、リスペクトし、理解し合い、祝福し、共感し合うなどして、かたい絆を築いている。より速く、より高く、より強くなり、結束力を高めるべく、外国人監督・コーチと中国の選手は手を携えて、全力を尽くし、共に歩み、たくさんの心温まる瞬間を生み出してきた。

現地時間7月28日、決勝進出を決めて大喜びするアーチェリー女子中国代表の安琦軒選手（前方一番左）、楊暁蕾選手（前方左から2番目）、李佳蔓選手（前方一番右）と、韓国人の権容学監督（前方の右から2番目）。

18歳の鄧雅文選手は、自転車BMXフリースタイルで優勝し、五輪の同競技で中国にとって初めてとなる金メダルをもたらした。ベネズエラのダニエル・デスコーチは、中国語の「金メダル」の発音を覚えて、鄧選手を祝福した。自転車BMXフリースタイルの中国代表チームのコーチを務めるようになってから、ダニエルコーチは、25年もの競技人生で積み上げてきた経験を、余すところなく教えてきた。そして、選手としては届かなかった五輪金メダルの夢を、「中国の弟子」たちが叶えた。

現地時間7月31日、パリ五輪の自転車BMXフリースタイル・パーク決勝で優勝し大喜びする鄧雅文選手（写真右）とダニエルコーチ。

五輪は開かれた舞台だ。海外からやって来る人を大いに歓迎する中国のスポーツ界と手を携える外国人監督やコーチがますます増えている。そして、勝ち負けにかかわらず絆が築かれていくドラマが演出され、素晴らしいオリンピズムが輝きを放っている。（編集KN）

「人民網日本語版」2024年8月7日