シェア自転車、サドルに「クールカバー」を使用

人民網日本語版 2024年08月07日13:29

真夏日に長時間日差しを浴びたシェア自転車は、うっかりすると焼けどしそうになるほどサドルの表面温度が高くなることが多い。こうした状況を受け、浙江省杭州市や北京市などの地域でこのほど、複数のシェア自転車企業が自社の自転車のサドルに銀色の断熱用「クールカバー」をかけた。試験結果によると、このカバーにより、サドルの表面温度を約20度下げることができ、夏場の自転車利用体験が大きく改善された。科技日報が伝えた。

強い日差しを浴びるサドルの温度は最高でどれほどになるのだろうか。その答えは人々の想像を超えているかもしれない。陝西省西安市のネットユーザーは今年6月下旬、赤外線温度計を利用し、地下鉄付近の直射日光にさらされていたシェア自転車のサドルの温度測定を行った。当日の最高気温は35度だったが、サドルの表面温度は最高76.8度に達していた。

色の組み合わせや汚れにくさといった理由で、シェア自転車企業は通常、黒色のサドルを使用している。同じ日照条件下では、黒色の物体の光吸収率が最も高い。関連研究の結果によると、一部のシェア自転車企業がサドルの一部をグレーに変更したところ、直ちに温度低下の効果が見られた。一方で、最近設置された「クールカバー」は銀色で、光の吸収率がさらに低い。このほか、あるシェア自転車企業の責任者である趙安安氏は、「このカバーは表面に立体の模様が入っており、サドルの光への反射を強め、光の吸収率をさらに下げることができる」と述べた。

色の面での工夫のほか、「クールカバー」に採用されているポリマー素材も高い断熱性を持っている。「クールカバー」メーカーの技術責任者である李偉一氏は、「ポリマーは体積が大きい分子で構成され、主に分子間力によって結合している。この構造により、ポリマー素材は低分子化合物にはない一連の特殊性能を持つ。高い断熱性がその一つだ」と説明した。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年8月6日

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