砂漠から草原へ 各国記者が敕勒川の生態修復の秘密を探る

人民網日本語版 2024年11月05日14:57

秋深まる10月、内蒙古(内モンゴル)自治区呼和浩特(フフホト)市の敕勒川草原は、一面金色に染まった。「一帯一路」(the Belt and Road)青年友好交流プロジェクト「外国メディアの見た青城(呼和浩特市)」メディア取材団が敕勒川を訪れ、蒙古族の民族衣装であるデールを着用し、ミルクティーを飲み、馬に乗り、草原文化を「没入型」で感じ取った。また、同自治区蒙草種業センターを訪れ、生態修復や草種の生産の裏にあるテクノロジーの秘密を探った。人民網が伝えた。

取材を受ける

取材を受けるアルメニア通信社のガヤネ記者。

アルメニア通信社のガヤネ記者は取材に、「10年前は砂礫しかなかった砂漠が今や、広大で緑豊かな草原になったとは想像もつかない。砂漠化対策は世界的な難題で、報道により敕勒川の成功経験をより多くの人に知ってもらいたい」と述べた。

大青山生態総合対策保護プロジェクトを運営するのは、内蒙古新拓生態投資発展有限公司だ。同社の呂鵬飛会長は、「敕勒川草原エリアは長年の干ばつ、少雨、砂や石の採掘により土地が痩せ、砂漠化が深刻で、80%の土地が荒廃していた。土地からの収入が少なくなった農家たちは、次々と出稼ぎ労働に出ていた。市政府は2012年に大青山生態総合対策保護プロジェクトを開始した。1億9600万元(1元は約21.4円)を相次いで投資し、修復面積は計2000ヘクタールで、うち草原面積は約1186.7ヘクタール」と説明した。

呂氏は、「豊かな自然は金銀同様の価値があるという発展理念を守り、草原の生態を破壊しないことを前提に商業開発した。年間利益は2000万元以上。この草原は今年さらに、呼和浩特市ドライブ目的地人気ランキングの1位に選ばれた」と述べた。

敕勒川草原の修復の秘密をさらに探るため、外国メディアの記者は蒙草生態環境股份有限公司を訪れた。ここでは国家林業草原遺伝資源バンク内蒙古サブバンクが完成し、2200種・計6万点以上の各種遺伝資源が保管されている。

外国メディアの記者が最も関心を寄せる敕勒川草原の修復について、同社の関係責任者は、「敕勒川草原の修復モデルは自然遷移が中心で、人為的な介入によって補完されている。草の種類は当初の20種以上から130種以上に増え、自己修復が実現した。修復チームが現地の水、土壌、空気、植物、動物、微生物などを収集してから、専門家がこれらのデータを評価・鑑定する。最後に草種を配置し、専用の修復プランを策定するとともに実行に移す」と述べた。

蒙草生態環境股份有限公司を見学する

蒙草生態環境股份有限公司を見学するトルクメニスタンのバテル記者。

トルクメニスタンのバテル記者は、「我が国にも同じような技術があれば良い」と感嘆を漏らし、見学しながら携帯電話で撮影した。そして「中国の技術を故郷の人々に紹介する。トルクメニスタンの大半の国土が砂漠に覆われており、砂漠で植物を栽培する技術を開発する必要がある。両国がこの分野で協力できることを願っている」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年11月5日

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