安定した中米関係は両国の共通利益にかなう
習近平国家主席は7日、米国のトランプ次期大統領に祝電を送った。習主席は「安定的で健全かつ持続可能な発展を遂げる中米関係は両国の共通利益にかない、国際社会の期待と一致する。双方が相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンの原則を堅持し、対話と意思疎通を強化し、溝を適切に管理・コントロールし、互恵協力を拡大し、新たな時期における中米の正しい付き合いの道を歩み出し、両国に幸福をもたらし、世界に恩恵を及ぼすことを希望する」とした。(人民日報「鐘声」国際論評)
習主席の祝電は中国の対米政策の安定性と継続性を示している。世界で最も重要な二国間関係の1つである中米関係は、広い視野で考えて計画すべきであり、両国民に幸福をもたらし、人類の進歩への責任感を示す必要がある。国際情勢がどう目まぐるしく変化しようとも、中国は常に歴史、人々、世界に対して責任を負う姿勢で中米関係を発展させ、相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンを堅持する。
歴史が証明するように、中米関係は多くの波乱と変化を経てきたが、曲折の中でも常に前向きに発展してきた。1971年に二国間関係の「氷が砕かれて」以来、中米は手を携えて協力し、両国及び世界に確かな利益をもたらしてきた。相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンは、過去50年余りの中米関係の歩みの中から導き出された経験であり、歴史上の大国間の衝突がもたらした示唆でもあり、中米が共に努力する方向性であるべきだ。相互尊重は人と人との付き合いにおける基本的な礼儀であり、中米両国の付き合いにおける最低限の準則でもある。平和共存は国際関係の基本準則であり、中米両大国がしっかり守らなければならない最低限の一線でもある。協力・ウィンウィンは時代の発展の潮流であり、中米関係のあるべき基調でもある。
中米両国の協力・ウィンウィンは両国及び両国民の根本的利益にかない、時代の潮流にも沿う。中国の急速な発展は世界各国との開放的協力の賜物であり、中国の不断の成長は米国を含む世界各国に持続的な成長の原動力と巨大な市場空間をもたらしてきた。中米両国間の貿易は国交樹立以来200倍以上増加し、二国間貿易額は世界全体の5分の1を占める。今日、中国は米国にとって世界第3位の商品輸出相手国であり、米国は中国にとって世界第3位の貿易パートナーだ。米国企業7万社以上が中国で投資し、事業を展開し、対中輸出だけで米国人93万人の雇用を支えている。昨年、中国では米国企業1920社が新設された。在中米国企業の8割が今年の利益を再び投資に回す計画だ。事実が証明するように、中米協力は両国民に確かな幸福をもたらしており、中米にとって互いの成功はチャンスだ。
中米は互恵協力を推進することで、互いの課題により良く対処し、発展を実現し、機会を創造することができる。経済や貿易、農業など伝統的分野であれ、気候変動や人工知能(AI)など新興分野であれ、中米は広範な利益を共有している。現在の情勢下では、両国間の共通利益が減っているのではなく、一層増えている。中国は現在、質の高い発展を推し進め続けており、米国も経済振興に力を入れている。双方間の協力には無限の余地があり、相手国の発展を妨げるのではなく、発展に助力するべきだ。中米は協力の項目を増やし、協力のパイを大きくし、相互成果と互恵・ウィンウィンを図るべきであり、大局に着眼して、協力を繰り広げるために望ましい雰囲気を醸成し、安定的な関係を構築するべきだ。
国際情勢の激動と変革が続き、人類が多くのグローバルな課題に直面する中、世界はなおさらに安定した中米関係を必要としている。中米は大国の在り方を示し、大国の責任感を示し、大国の役割を果たすべきだ。国連の安保理常任理事国であり、世界の二大エコノミーである中米は世界平和の安定の源となり、共同発展の推進装置となるべきだ。過去1年間、中米の外交、財務・経済、法執行、気候変動対策チーム及び軍隊は意思疎通を保ち、世界にプラスのシグナルを発してきた。現在、世界経済の回復促進も、国際・地域紛争の解決も、中米間の調整と協力を必要としている。中米両国は国際・地域問題における調整と協力を強化し、世界により多くの公共財を提供することで、次々と生じるグローバルな課題への対処に貢献することができる。
中米は和すれば共に利し、争えば共に傷つく。抑えつけ、封じ込めることは米国の抱える問題の解決にならない。双方は相互尊重に基づき対話を強化し、慎重な姿勢で溝を管理・コントロールし、互恵的な精神で協力を推し進め、責任あるコミットメントで国際協調を強化する必要がある。中国の対外政策は公開性と透明性のあるものであり、戦略的意図は公明正大であり、高度の継続性と安定性を維持している。中国は引き続き相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンの原則に従い中米関係を捉え、扱っていく。これと同時に、中国には守らなければならない利益と原則があり、譲れない一線がある。双方は向き合って進んでこそ、文明と制度と路線の異なる中米両国が新たな時期において地球上で平和共存し、共同発展する正しい付き合いの道を見出し、人類運命共同体の構築に各々の貢献を果たすことができる。
地球には中米それぞれの発展と共同繁栄を受け入れるだけの広さがある。中米関係を安定させ、好転させ、前進させることは、歴史と人々と世界に対して責任を負う正しい選択だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年11月8日
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