【文言物語】乗り物篇(上)秦代の銅車馬

人民網日本語版 2024年11月11日15:03

数千年前の高速鉄道も飛行機もない時代、人々はどうやって憧れの場所に辿り着いたのだろうか。

1980年に考古学者によって秦の始皇帝陵の西側で2台の大型彩色銅車馬が発見された。これは秦の始皇帝が出かける際に従っていた儀仗(儀式に用いる装飾的な武具・武器)としての乗り物を再現したもので、秦の代表的な単轅双輪車となる。

秦陵の彩色銅車馬は中国考古学史において最大のサイズとなる出土品で、構造が最も複雑で仕組みが最も完全に再現されている古代馬車の模型となっている。銅車馬は全体が青銅で鋳造されており、施されている金銀装飾品の重量は14キログラム以上、部品の数は3500個以上にもなる。当時の職人の卓越した技術と尽きることの無い知恵を示した。

豪華な馬車がある以上、道も優れていなければならない。秦の始皇帝の命令のもと、巨大な秦帝国の国力によって南北を貫通する「高速道路」に当たる秦の「直道」が建設された。全長1800里以上に達したこの道は、世界で最初の高速道路だったと言えるだろう。秦の軍隊はこの道を使い、南から北までわずか5日で移動することができた。(編集SC)

「人民網日本語版」2024年11月1日

注目フォトニュース

関連記事