ガチョウの羽根が支える特色ある産業チェーン 小都市の大産業
撮影・楊暁海
ガチョウを飼育し、バドミントンのシャトルを生産、さらにはバドミントン・スポーツと観光を融合させ、バドミントン競技イベントを開催するなど、貴州省錦屏県では、軽やかなガチョウの羽根が特色ある産業チェーンを支えている。
林業資源の豊富な錦屏県は、地理的位置や気候環境がガチョウの成長に適しており、伝統的にガチョウを飼育してきた。
2017年、錦屏県はシロガチョウの品種を導入し、試験的に飼育した後、地元の自然環境を活用する形でガチョウ飼育を発展させることにした。
1日12万個のシャトルを生産するためには、毎日16万羽分のガチョウの羽根が必要となる。年間では300万ダース以上のシャトルが生産され、60余りの国や地域向けに販売されている。
錦屏経済開発区に数年前設立された貴州亜獅竜(RSL)体育文化産業発展有限公司は、目覚ましい業績を上げている。また、錦屏県は2017年、南京亜獅竜体育用品有限公司を誘致し、バドミントン産業パークを建設。地域に新たな発展の機会をもたらした。
錦屏経済開発区管理委員会の欧漢法副主任は「シャトルやラケットの他にも、ユニフォーム、ソックス、シューズ、バッグなどの関連企業が続々と産業パークに進出している。現在計14社あり、このうち一定規模以上の企業は4社ある。まさにシャトルが産業振興を導いたと言える」と語る。「ガチョウ」を核とする錦屏県のエコ・トータル産業チェーンでは、年間総生産額が10億元(1元は約21.3円)を超え、工場建設などの投資を引き付けている。
高付加価値加工を通じて、ガチョウの経済的価値が全面的に引き出されている。バドミントンのシャトルの他にも、ガチョウの羽根や羽毛は羽毛布団やダウンジャケットの優れた材料となり、ガチョウ肉は部位ごとに様々な食品に加工され、中国各地に販売されている。
品質の良いシャトルの生産が産業振興を先導したと同時に、バドミントンというスポーツも新たな発展の機会を秘めている。錦屏県はスポーツと観光の融合を模索し、錦屏亜獅竜杯シリーズバドミントン大会を開催している。同大会には、各地から多くの選手たちが参加している。
ブランドとなるような有名競技イベントを育成することで、錦屏県とそのバドミントン産業の知名度が徐々に高まり、スポーツと観光の融合的発展が深まり、「スポーツ+」の融合的発展モデルが大きな潜在力を発揮しつつある。2023年以降、現地のバドミントン大会の開催期間中、錦屏県の隆里古城や文斗苗寨(ミャオ族の集落)などの観光地を訪れた観光客は延べ66万8300人以上に達した。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年11月25日
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