「高層ビルで工業生産」、深センの工業発展の新たな道に
中国の改革開放の「橋頭堡」である深センには、人々の伝統的な工場への概念を覆す「摩天工場」がある。それは竜崗区の深セン宝竜専精特新産業パークだ。同パークは特区建工集団が「投資・建設・運営」一体化で開発。竜崗東部先進製造業パーク内に位置する。プロジェクトの総敷地面積は約8万8400平方メートルで、中国初の「高層ビルで工業生産」プロジェクトだ。人民網が伝えた。
「高層ビルで工業生産」とはどういう意味か。
パークに入ると、従来の1−3階建ての平屋もしくは低いビルと異なり、工場と機械のすべてが高層ビルの中にある。3棟の4階には、新エネ車関連製品を組み立てる工場である、深セン市賽特新能科技有限公司がある。同社は先ほど、同じビルの上の階の「隣人」と業務提携の意向をまとめた。このような「隣人+協力」のケースは、深セン宝竜専精特新産業パークでは珍しくない。例えば威遠精密はパークのイベントにより「隣人」の艾克瑞電気と連携し、カスタマイズされた製品を提供している。ここでは1本のビルは1本の産業チェーンだ。パークは産業クラスタ形成に持続的に取り組み、プロジェクト主導による産業集積を促し、「ビルの上の階と下の階は川上と川下、産業パークは産業チェーン」という効率的な協力エコシステムを構築した。
賽特新能科技有限公司の内部。撮影:曹欣悦
作業員が作業中。撮影:曹欣悦
いわゆる「高層ビルで工業生産」とは、伝統的な工場を高層ビルに集め垂直的なの空間形態を形成し、企業が高層ビル内で工業生産を行う新型産業空間モデルだ。工業用地の性質を変えないことを前提とし、ビルの容積率を高める。大都市は近年、工業用地が逼迫しており、工業立市を堅持する深センはビルの容積率を高め、土地の集約化利用を促進し、真っ先に「高層ビルで工業生産」モデルを形成し、工業発展の新たな道を切り開いた。
国家発展改革委員会などの7部門は2023年11月16日に、「高層ビルで工業生産」や第二・三次産業混合土地利用新モデルなどの22件の深セン総合改革試行経験を発表した。深セン宝竜専精特新産業パークは入選された。「摩天工場」は土地利用の難題を解消し、工業及び産業の高度化を後押しする。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年11月29日
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