中国初の崑崙山におけるドローンによる造雪実験を実施

人民網日本語版 2025年01月14日09:43

新疆維吾爾(ウイグル)自治区崑崙山の麓の平地で10日、降水観測・天気への人的干渉作業設備を搭載した中型ドローンが離陸し、高度4000メートル以上の上空で増水用の発煙筒に点火した。中国が新疆の崑崙山の山間部で人工造雪作業の実験を行うのは初めてで、今後の運用の基礎を固めた。科技日報が伝えた。

新疆維吾爾自治区天気への人的干渉センターの厳建昌センター長は、「今回の作業エリアは標高3500メートルで、酸素濃度が低く、触媒散布の課題となった。これらの困難を克服するため、ドローンには長時間の増水用発煙筒が搭載されるとともに、4200メートルの上空でその十分な燃焼・点火の実験を遂行し、触媒を散布した。またこのドローンには高精度センサー・設備が搭載され、正確な測位、リアルタイムのモニタリング、作業エリアの正確な測量が可能だ。これらの機能は実験の中で検証された」と説明した。

同センターは2024年より中・大型ドローンを使い23回の雲・降水観測及び降雨・降雪増加試験を実施している。主に天山、巴音布魯克(バインブルック)、烏魯木斉(ウルムチ)などの地域に集中。総飛行時間は46時間に達し、1回の作業時間は1時間半以上。これらの試験で蓄積した貴重な経験は、崑崙山での初の実験成功に強力なサポートを提供した。

崑崙山脈は中国西部地域の重要な水源地の一つで、地域の生態バランスの維持、農業生産の保証、経済・社会の発展促進に対してかけがえのない役割を担っている。科学的で効果的な人工降雨(雪)増加作業は、適度な気象条件下で雲の水蒸気凝結を促進し、雨量を増やし、地表及び地下水資源を補給し、農業灌漑、工業用水、住民の生活用水により多くの保証を提供する。同時に砂漠地帯の生態改善、緑被率の向上、黄砂の抑制などに対して積極的な生態的効果を持つ。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年1月14日

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