中国2024年の輸出入総額は43兆元超 対外貿易に4つの注目点
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2024年の中国の対外貿易の成果が13日に発表された。世界経済の成長が鈍化し、保護貿易主義と地政学的紛争が絡み合う中、中国の対外貿易は圧力に耐え抜き、規模・増加量・質がいずれも上昇し、4つの注目点が現れた。中国新聞社が伝えた。
規模が再び過去最高を更新
公式の統計によると、24年の中国の輸出入総額は前年比5%増の43兆8500億元(1元は約21.5円)に上り、過去最高を更新した。米ドル換算した24年の輸出入総額は同3.8%増となり、成長率は世界の主要エコノミーの中でもとりわけ高かった。
中国税関総署の王令浚副署長は、「中国の対外貿易は42兆元と43兆元の大台を相次いで突破し、物品貿易のトップ大国の地位がより堅固なものになった。増加量について見ると、24年の中国の対外貿易額は2兆1000億元増加し、これは中所得国の1年間の対外貿易規模に相当する数字だ」と述べた。
輸出構造の高度化が加速
24年には、中国の輸出構造が最適化・高度化を続け、ハイテクの属性をより多く備える新製品の輸出が加速した。
公式データを見ると、24年の中国の先端設備輸出は前年比で40%以上増加した。うち、電気自動車(EV)の輸出成長率が同13.1%増、3Dプリンターが同32.8%増、産業用ロボットが同45.2%増だった。集積回路の輸出は同18.7%増、フラットパネルディスプレーモジュールは同18.1%増、船舶・海洋プロジェクト設備は同60.1%増だった。
税関総署の呂大良報道官は、「中国の生産・供給チェーンが完備される上、アップグレードを続けているため、革新的で質が高く競争力を備えた中国製造(メイド・イン・チャイナ)と中国創造(クリエイト・イン・チャイナ)が次々に登場したことにより、輸出増加の原動力が秩序よく転換を果たし、相次いで力を発揮した」と指摘した。
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貿易パートナーがより多様化
24年には、中国の対外貿易は多くの華々しい成果を上げ、貿易パートナーが世界中に広がった。前出の王副署長は、「2024年の中国は国際連合の統計・グループ分けにおいて、ほぼすべての国・地域と輸出入を行った記録があり、そのうち輸出パートナーは前年より1つ増え、輸入パートナーは同4つ増え、約160のパートナーとの間で輸出入の成長を達成した」と述べた。
現在、中国は欧州や米国など従来の市場への依存度が低下している。公式データによれば、中国の貿易量の大半はASEANをはじめとする新興市場から来たものだ。また24年には中南米、アフリカ、中央アジア5ヶ国、中欧・東欧などの市場の中国対外貿易の成長に対する寄与度が60%に迫り、「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設国が中国の輸出入に占める割合は初めて50%を超えた。
貿易パートナーの多様化は、中国の対外貿易の外部リスクや不確実性に対する抵抗力が高まったこと、対外貿易の安定成長がより保証されていることを意味する。
グリーン貿易で世界をリード
公式データによれば、24年に中国の風力発電機の輸出は同71.9%増加し、太陽光発電製品の輸出額は4年連続で2000億元を超え、リチウムイオンバッテリーの輸出量は39億1000万個に達し、過去最高を更新した。
グリーン交通の分野について見ると、中国の鉄道電気車両の輸出が5年連続で増加し、電動バイクと自転車は海外市場で好調な売れ行きを示し、輸出額が初めて400億元を突破した。EVの輸出量も初めて200万台を超えた。
前出の呂報道官は、「中国のグリーン製品は世界のサプライを豊富にしただけでなく、世界の気候変動対策、グリーントランスフォーメーション・低炭素化にも大きく貢献した」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年1月15日
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