力強い輸出 中国の上半期の対外貿易が「予想を上回る成長」を達成
税関総署が発表したデータによると、今年上半期(1-6月)には、中国の物品貿易の輸出入総額が前年同期比6.1%増の21兆1700億元(1元は約20.6円)になり、同期の数字として初めて21兆元を超え、再び過去最高を更新した。うち輸出は6.9%増の12兆1300億元、輸入は5.2%増の9兆400億元だった。
米国に本部を置く国際通貨基金(IMF)は現地時間7月16日に発表した「世界経済見通し」の中で、2024年の中国経済成長率予測を5%に上方修正した。IMFのチーフエコノミストを務めるピエール・オリヴィエ・グランシャ氏は、「中国の第1四半期(1-3月)の力強い消費データと輸出の動きは、IMFが上方修正を決める主な根拠になった」と述べた。
中国の対外貿易はなぜ「予想を上回る成長」を達成できたのか。
産業のトランスフォーメーション・高度化、技術のイノベーション・発展
一連の科学技術イノベーション、産業高度化、対外貿易安定を推進する政策・措置が相次いで打ち出され、新たな質の生産力の育成・成長が加速し、ハイテク製造業の競争力が絶えず増強され、重点製品の輸出は優位性が持続的に突き固められた。
7月13日、標準コンテナ110基の機械設備、家電製品、電子製品、繊維・アパレル製品などの貨物を満載した、国際定期貨物列車「中欧班列」の浙江省義烏市を出発する「義烏号」が、義烏税関の監督管理を受けた後、鉄道の義烏西駅を離れドイツ・デュイスブルクに向かった。7月12日、7500台の車両を積載可能な、LNG(液化天然ガス)を燃料として使用できる二元燃料(デュアルフューエル)エンジン搭載の新型RORO船「閩江口」号が、初航海で上海の外高橋港区海通ふ頭に停泊し、上海税関管轄下の上海外高橋港区税関の監督管理・保証を受けた後、上汽大通汽車、長安汽車、比亜迪(BYD)などの中国国産ブランド自動車計4853台を積み込み、ペルシャ湾に向けて出港した。メイド・イン・チャイナの中国製品はこうして、グローバル経済の回復発展にプラスのエネルギーを注ぎ込んでいる。
今年上半期に中国から輸出された電気機械製品の輸出額は同8.2%増の7兆1400億元となり、輸出総額の6割近くを占めた。そのうち自動データ処理装置及び関連部品は10.3%増、集積回路は25.6%増、自動車は22.2%増だった。
企業のイノベーション・開拓
民間企業、外資系企業、国有企業の輸出入がいずれも成長した。上半期は民間企業の輸出入額が同11.2%増の11兆6400億元、中国の対外貿易総額に占める割合が同2.5ポイント上昇の55%となり、中国最大の対外貿易主体としての地位を維持し続けている。
江西省上饒市にある艾芬達暖通科技股份有限公司は家庭用暖房・ホームインテリア製品を専門に手がける民間企業で、製品は60以上の国と地域で販売され、欧州に毎年、製品約130万セットを輸出し、欧州市場で約50%のシェアを占めている。同公司の関係責任者の王勇氏は、「今年上半期、当社はタオルハンガーやバルブなどの製品約3億3000万元分を輸出し、前年同期に比べて30%以上成長した。中核技術を確立して初めて、競争上の優位性を維持することができる。2023年末現在、当公司は70件以上の発明特許を含む700件以上の国内認可特許を取得している」と説明した。
経済貿易協力を強化
今年に入ってから、中国・エクアドル自由貿易協定(FTA)が正式に発効し、中国・ASEANのFTA3.0第6回交渉が進展した。6月には地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が全面発効から1周年を迎え、ASEANと中国の経済貿易協力・連携がますます緊密になった。中国の経済貿易の「友情の輪」はますます広がりを見せている。
上半期には、ASEANが中国にとって1番目の貿易パートナーとなり、中国・ASEAN間の貿易額は同10.5%増の3兆3600億元に達し、中国の対外貿易総額の15.9%を占めた。中国と「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設国との輸出入額は同7.2%増の10兆300億元だった。
中国経済の力強い強靱性と対外貿易の活力が持続的に発揮されていることに基づき、今年下半期の中国の対外貿易は安定した成長傾向を維持すると見られ、「質の向上・量の安定」という年間の発展目標の達成には着実な下支えが備わっている。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年8月2日
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