「春節に飾る花」でミニガーデンを楽しむ若者たち 人気の理由は手間いらずで長持ち

人民網日本語版 2025年02月10日08:23

毎日ちょっとずつ変化があって、幸福感や達成感が目に見える形でわかる。春節(旧正月、今年は1月29日)の連休が終わり、仕事を再開した長江デルタ地域の多くの若者が、自宅のベランダをミニガーデンにしたり、窓辺を植物で飾ったりして楽しんでいる。人気上昇中なのは、3-5日に1回水を換えればよく、こまめに世話をする必要がなく、ベランダや窓辺で栽培するのに適した「年宵花」(春節に飾る花)。その手のかからないシンプルさが若者に好まれている。中国新聞網が伝えた。

南京市のスーパーや小売店に行くと、アマリリスや赤いネコヤナギ(紅色銀柳)、西洋牡丹、ワックスフラワーなどの美しいカラフルな花が店の正面にずらりと並んでいた。胡蝶蘭、キンカン、水仙といった伝統的な「春節の定番の花」以外にも、今年は、ウィンターベリーやヒペリカムといったおめでたい赤い色が長く楽しめる花や、異国情緒あふれるユニークな種類の花々が、「年宵花」市場の新たな人気アイテムとなっていた。

生鮮食品EC「叮咚買菜」生花部門責任者の兪水さんは取材に、「ウィンターベリー、サンデリアーナ、赤いネコヤナギなどが、あまり手をかけなくてもいい『年宵花』のニューフェースで、最近は普段の10倍以上の在庫を用意した。今年の元宵節(旧暦1月15日、今年は2月12日)までに、2025年の『年宵花』全体の売り上げは2000万本を超え、前年同期に比べて50%増加する見込みだ。中でも、開花期が長く、初心者でも長く楽しめる花や、ピンクや水色、薄紫、レモンイエローなどのパステルカラーの『年宵花』が、若い消費者に特に人気がある」と話した。

ベランダや窓辺をリニューアルして美しくデコレーションするのが、長江デルタの都市部で流行っている。上海、杭州、南京などの地域の若者が、現代風やアンティーク調、新中国スタイルなどの春節ムードあふれる自宅のベランダや癒やし空間となるミニガーデンの写真を次々にアップし、新年のベランダガーデンに関するトピックに500万件以上のコメントが寄せられた。若者の美意識や実用的なニーズに合った小型の「年宵花」商品に加え、自動水やりツールやLED植物育成ライトなどのスマート園芸ツールも売れており、多様な市場を生み出している。

専門家によると、長く楽しめる「育てる系」の「年宵花」やベランダガーデンの流行の背後には、都市化の中で若者が大自然の代わりになるものを求めていること、リズムの速い生活の中で手軽に趣味を楽しみたいと考えていることがある。また、若者が中国の伝統的な祝日が持つ情緒的な価値にアイデンティティを見出していることや、美しさを求め、殻を破り、新しさと変化を求めたい心の動きもあるという。(編集KS)

「人民網日本語版」2025年2月10日

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