「出国」して登校し、下校して「帰国」する雲南省の小学校に通う留学生
雲南省徳宏傣(タイ)族・景頗(チンポー)族自治州瑞麗市には、「出国」して登校し、下校して「帰国」する特別な「留学生」たちがいる。それは、同市の銀井小学校にミャンマーから通っている「最も小さな留学生」と呼ばれる小学生たちだ。これらの子供たちの登下校の様子は中国とミャンマーの国境付近で見られる微笑ましい光景となっている。人民網が報じた。
瑞麗市にある中国とミャンマーの71号国境標識の一方である中国側には、傣語で「幸せが埋め込まれた場所」という意味が込められている「銀井」が、もう一方のミャンマー側には、傣語で「ヨシが群生する場所」という意味の「芒秀」と呼ばれる村がある。そしてその国境線は銀井村の中を蛇行するように設けられているため、「1つの集落に2つの国がある」という非常に珍しい場所となっている。
1980年代頃は、子供をミャンマーの学校に通わせる中国人が多かったものの、90年代、特に21世紀に入って、中国の教育水準が高まり続けるようになってからは、子供を中国の幼稚園や小学校、中学校(中高一貫校)に通わせるミャンマー人がますます増えている。
ミャンマーの留学生がスムーズに入国して登校できるように、瑞麗市出入境・国境検査所・銀井検査所は、優先的に入国手続きを行う「優先出入国検査カード」を無料で発行しているほか、それを取得できる専用窓口も開設している。ミャンマーの留学生は、そのカードを携帯していれば、警察官が見守る中、国境を越えて、スムーズに登校にすることができる。
71号国境標識が見守る中、中国とミャンマーの村民は密接に交流したり、売買したり、結婚したりしており、「同じ言葉を話し、同じ道を歩き、同じ井戸の水を飲む」という、友好的なムードを漂わせている。近年、銀井検査所は、入国手続きを継続的に最適化し、ミャンマーの留学生が、円滑に入国して、登校できるようにしており、彼らも中国の子供たちと同じように、義務教育を受け、同じ青空の下で、同じ授業を受けることができるようになっている。落ち着いた雰囲気を漂わせる学校は、中国とミャンマーの子供たちが仲良く一緒に学び、友情を築く場となっているほか、両国の友好交流の生き生きとした一コマとなっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年2月19日
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