病院のリハビリテーション科が若者たちのパーソナルジム代わりに!?

人民網日本語版 2025年04月11日11:36

北京でプログラマーとして働く呉華さんは最近、腰痛に悩まされていたため、同僚の勧めで、会社の近くにある公立病院のリハビリテーション医学科で治療を受けるようになった。医師は、その医用画像の検査結果に基づいて、器械・器具を使ったトレーニングや複合的理学療法のマッサージ、日常生活での動きによるトレーニングを含むリハビリのプランを立ててくれたという。中国新聞網が伝えた。

呉さんは、「5回の治療を受けて、痛みが少し和らいだ。始めてリハビリテーション科に行ったときは、目から鱗が落ちたような気分になった。そこには、各種器械・設備があったほか、医師が、マンツーマンで、動きの指導を丁寧に行っていた。僕の医師は主に、体幹の鍛え方を教えてくれている。医師は、『この動きを覚えて、鍛えることを習慣化すると、筋肉を傷めたことが原因の痛みを効果的に改善することができる』としていた」と話す。

リハビリテーション科のリハビリ用設備(写真提供・中日友好医院リハビリテーション医学科)。

リハビリテーション科のリハビリ用設備(写真提供・中日友好医院リハビリテーション医学科)。

ソーシャルメディアでは、「三甲病院(最高ランクの病院)のリハビリテーション科がパーソナルジム代わりに」が大きな話題となっている。そして、多くの若いネットユーザーがリハビリテーション科の受診の仕方や治療体験をシェアしている。

中日友好病院・リハビリテーション医学科の何佳欣医師は、「近年、リハビリテーション科を受診する患者が若年化している。その原因には、▽仕事で座っている時間が長いことや、電子機器への依存など、ライフスタイルが変化し、頸椎症、腰椎椎間板ヘルニア、慢性疼痛などの症状を抱え、リハビリテーション科を受診する若者の割合が目に見えて高まっている▽個人メディアを通して、リハビリテーション科の社会における知名度が高まっている▽『国民健康づくり』という理念が普及し、社会の健康意識が高まっている、などが挙げられる」とした。

ただ、何医師は、「リハビリテーション科とジムのターゲットは異なり、一律に論じることはできない。ジムはトレーニングを通して身体能力を高めたり、体型を改善したいという健康な人向け。一方、リハビリテーション科の治療は、術後や運動で怪我した人、慢性疾患患者など向けだ。リハビリテーション医学科は、専門的な評価や治療を通して、機能を回復し、合併症を予防できるよう、患者をサポートするのが目的だ。例えば、腰椎椎間板ヘルニアが原因の腰痛に悩む患者は、リハビリテーション科の治療とトレーニングが適している」と指摘する。

リハビリテーション科は、年若いワーカーの間で人気となっているほか、社会全体でそのニーズが高まっている。何医師は、「高齢化が進み、慢性疾患患者が増えているほか、社会の考え方が、『命を落とさないために治療を受ける』から、『機能や生活の質を改善するために治療を受ける』へと変わるにつれて、リハビリテーション科の重要性が際立つようになっている。リハビリテーション科は、高齢者や術後の患者、身体障害者などが体の機能を回復できるようサポートするほか、予防策を通して、病気の再発を減らし、患者の生活の質を高めることもできる」とした。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年4月11日

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