寧夏・銀川市で「ライブ・ウェディング・ペインティング」がトレンドに　最も幸せな瞬間を絵に

人民網日本語版　2025年06月04日10:39

寧夏回族自治区銀川市で6月2日に行われた結婚式では、「ライブ・ウェディング・ペインティング」を専門とする画家・常婕さん(25)が4時間かけて、新郎新婦のために「手に触れることができる思い出」として、最も幸せな瞬間をキャンバスに描き上げていた。中国新聞社が伝えた。

今やデジタル画像や映像が一般まで普及しているが、銀川市ではレトロ路線を選ぶ結婚式の人気が突然高まり、「ライブ・ウェディング・ペインティング」を専門とする画家という新興の職業が、オリジナリティある結婚式を望むカップルの間で人気となっている。こうした画家は、結婚式場で、油絵やアクリル画というスタイルで、新郎新婦の最も幸せな瞬間を描き上げている。また描かれる絵は、写実とアートを組み合わせており、結婚式の細部を捉えながら、非常に想像力あふれる仕上がりとなっている。

結婚式で新郎新婦のために絵を描く常婕さん（写真提供・取材対象者）。

環境デザインを専攻していた常さんは2023年に卒業後、「ライブ・ウェディング・ペインティング」を専門とする画家になった。「ライブ・ウェディング・ペインティング」というのは、時間との競争となる。そのため、リハーサルの時に、構想を練っておき、実際に結婚式が行われていく中で目にした手を震わせる父親や指輪交換、ドレスの裾を持つフラワーガールといった細かなディティールを捉えていくのだという。また、アクリル絵具はすぐに乾いてしまうため、画家には高度なテクニックが求められる。

故人となった年長者を絵に描き入れてほしいと願う新郎新婦や、大好きなペットを描き入れてほしいと願う新郎新婦など、「ライブ・ウェディング・ペインティング」は、写真と異なり、新郎新婦の様々な思いを込めることができる。そしてそのすべての作品が、新郎新婦の思い出や期待が詰まった世界に一つしかない作品となるのだ。

常婕さんが描き上げた結婚式の様子（写真提供・取材対象者）。