「テクノロジー感」と「体験感」がキーワードに 中国各地の観光地で新たな楽しみ方が登場

人民網日本語版 2025年07月08日17:02

今年の夏、中国各地の観光ルートのプランニングでは、「テクノロジー感」と「体験感」が最新のキーワードとなっている。多くの観光地では、昼夜を問わず工夫を凝らした体験型コンテンツやアクティビティが次々と導入され、夏の観光に新たな活気をもたらしている。

江西省の滕王閣では、人工知能(AI)ガイドのバーチャル・デジタルヒューマン「王勃」が観光客を出迎える。この「AI王勃」は、滕王閣の歴史を説明したり、観光客の好みに応じて観光ルートを作成したりすることができる。「AI王勃」のガイドによって、滕王閣の軒の組み物や石碑の対句などがまるで命を吹き込まれたように生き生きして見える。

河南省開封市では、船に乗って「宋時代の一日」を体験することができ、船内で詩や詞をモチーフにした双方向のミニゲームを楽しめる。市内の8大景勝地を汴河でつなぐこの観光船コースは、たくさんの観光客の人気を呼んでいる。夜になると、全長10キロメートル以上を航行する観光船クルーズで、宋詞の楽曲と舞踊、古風な舞踊、雑技などさまざまなパフォーマンスを観賞できる。夜の観光プログラムの登場で、これまで立ち寄るだけの日帰り観光だったのが、滞在してじっくり楽しむスタイルへと変化し、観光客の32%以上が開封に宿泊するようになった。

また、「体験感」も自然景勝地に新たな活力をもたらしている。河北省の白石山では、観光客が標高1900メートルの断崖に登り、壮麗な雲海やそびえ立つ峰々を間近に眺めることができる。新たに導入された崖上ブランコ「大蕩縄」や、空中ジップライン「雲中飛索」などのアトラクションにより、自然景観は冒険の楽園へと姿を変えた。観光客の平均滞在時間はこれまでの数時間から1日以上に延び、夜間向けの観光プログラムも新たに導入されている。

あるプラットフォームの統計によれば、観光スタイルは「駆け足観光」から「深く体験する観光」へと変わり、多くの観光地で体験型コンテンツの売り上げが倍増し、入場料収入の伸びを大きく上回っている。観光客の滞在時間が増えることで、土産物や宿泊施設の収入も大幅に増加している。(編集KS)

「人民網日本語版」2025年7月8日

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