スタイリッシュさを増す天津の歴史あるイタリア風情区
赤いレンガの壁や石畳の道、アーチ窓、美しいデザインの鉄のバルコニーなどが特徴の素敵な西洋スタイルの建物が並ぶ天津のイタリア風情区に足を踏み入れると、中世ヨーロッパにタイムスリップしたかのような気分を味わうことができる。
イタリア風情区の中央にあるマルコ・ポーロ広場(撮影・張靖)。
イタリア風情区(撮影・張靖)。
1902年に建設された天津のイタリア風情区は、現時点でアジア唯一の、イタリア本国以外で保存状態が最も良いイタリアスタイルの建築群となっている。
現在のイタリア風情区は、かつて租界だったという特殊な歴史を思い起こさせるものは消え、「建築物を当時のまま保存しながら多様な近代的な業態を取り入れる」という「歴史ある西洋スタイル建築物+」というコンセプトの下、新たな息が吹き込まれ、天津の文化の新しいランドマークとなっている。
同エリアでは、ギャラリーや没入型シアターといった文化業態と、特色ある飲食や選び抜かれた商品を扱うショップなどがうまくコラボレーションしている。
この歴史ある建築群の中を歩くと、中国各地からやって来た人々が話す様々な方言が聞こえてくるほか、各国からやって来た外国人、さらには元気溢れる天津の「おじさん」を目にすることができ、運が良ければ、相声(日本の漫才に相当し、天津は相声の盛んな地域)の人気芸人に会えるかもしれない。
イタリア風情区(撮影・張靖)。
7月25日から8月18日までの期間、イタリア風情区内にある「NEX意巷」で開催されているデジタル・スマート時代における「未来の夢想」をテーマにしたアート展「奇点将至」。写真は展示作品の「焚」(撮影・張靖)。
天津では、100年以上の歴史を誇るヨーロッパスタイルの建築物に新たな活力が注入されているほか、一部の古い建物も、「保存」をメインにしたアーバン・リニューアルのコンセプトの下、新たに生まれ変わっている。トレンディなライフスタイルが集まる場所である天津の天美芸術街区(エリア)は、100年以上の歴史を誇る建築物「北洋書房」をベースにして拡張工事が行われた。「都市のアートイベント会場」である同エリアは若者が集まる場所であるだけでなく、いつまでも若さを忘れず、流行を追い求める中高年たちの新天地ともなっている。
天美芸術街を楽しむ色鮮やかなファッションを身にまとった中高年の男女(撮影・張靖)。
来天美芸術街区に設置されている巨大オブジェのポーズをまねる中高年女性(撮影・張靖)。
歴史があり、都市の記憶が詰まったこのエリアは時が経つほど「若さ」が増し、都市と共に成長している。上海協力機構(SCO)首脳会議が8月31日と9月1日に開催されるのを前に、天津が今、再び世界の注目を集めている。独特の気質を誇り、器の大きな天津は自信に満ちたオープンな姿勢で、各国から来る人々を迎えている。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年8月11日
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