大学院生が育てたオレンジ、7日間で12.5トンを販売

人民網日本語版 2025年10月30日16:08

西南大学・柑橘研究所が栽培するハイブリッドオレンジ「陽光2号」が最近、ネット上でわずか数日間で、完売する人気となっている。ネットユーザーからは「手に入らない!」とコメントが寄せられており、研究員である曹立先生は、「忙しくて目が回りそう。注文は控えめにしてほしい」と冗談を交えて取材に答えた。

曹先生が所属する西南大学・柑橘研究所は、1960年に設立され、毎年、さまざまな品種のオレンジの苗を試験的に植えている。曹先生は2023年から、栽培拠点で収穫したオレンジを学生に販売させるようになったという。そうすることで、「学生は学費や生活費の足しにできるほか、社会における実践能力を培うことができる。また、オレンジを食べた消費者から、おいしさなどに関するフィードバックを直接受けとることで、品種改良に役立てることができる」とその理由を挙げている。

曹立先生(写真中央)と学生。

曹立先生(写真中央)と学生。

2023年、曹先生が率いるチームに加わった李順心さんは、オレンジを販売するという任務を与えられたが、販売の経験も顧客グループに対する知識も無かったため、年間の売上高はわずか7万元(1元は約21.5円)ほどだった。

2024年、李さんたちはオンラインでの販売ルートを増やし、オレンジの品質を安定させることをベースに、パッケージをアップグレードさせた結果、売り上げが一気に伸び、合わせて約8トンを販売することができた。

学生とオレンジの木をチェックする曹立先生(写真右から2番目)。

学生とオレンジの木をチェックする曹立先生(写真右から2番目)。

今年10月、修士課程3年目を迎えた李さんは、再び同級生と「販売チーム」を結成し、第5世代ハイブリッドオレンジ「陽光2号」の販売を始めた。すると、例年と異なり、今年はソーシャルメディアで「買いたい」という書き込みが増えたほか、以前の購入後のレビューが残されたコメント欄には、オンラインで購入したいという書き込みがたくさん寄せられるようになった。

そして、正式に発売を始めると、わずか7日間で、注文が5000件入り、約12.5トンの「陽光2号」が完売した。

「陽光2号」。

「陽光2号」。

「陽光2号」は、果肉がやわらかく、ジューシーで、酸味と甘みのバランスが良く、レモンやブンタンのような風味が口に広がる。

李さんたちの今年の「戦績」には、曹先生も目を細めており、「若者はインターネットと使いこなせるし、発想もおもしろい。今回、オンラインの販売ルートも確立できた。この社会実践は大成功だ」とした。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年10月30日

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