高齢者の写真を撮り続ける雲南省の警察官 「人生初の写真」も


恥ずかしそうに妻の手を握り写真を撮影する相付益さん。
雲南省怒江傈僳(リス)族自治州に住む70代の男性・相付益さんは先日、妻の手を引き、ゆっくりとカメラの前に移動すると、肩を並べて座り、「結婚して50年以上になるが、一緒に写真を撮ったことがない」と話した。また高齢の女性・相付利さんは、警察官の張禾さんに、「若い時は、経済的に余裕がなかったし、ずっと忙しさにかまけていたら、いつの間にか年を取ってしまった。夫と一緒に写真を撮るという夢がついにかなった」と話していた。

警察官が管轄区の高齢者のために「移動する写真館」という取り組みを始めたのは、2024年9月のことだった。それは雲南怒江辺境管理支隊の警察官が老人ホームを訪問した時に、高齢者に「前回写真を撮ったのはいつのこと?」と何気なくたずねたことがきっかけだった。その時、ほとんどの高齢者が身分証明書の写真以外、ほとんど写真を撮ったことがないということを知ったのだという。

笑みを浮かべて撮影した老夫婦。
そこで、警察官たちは「高齢者の写真を撮ってあげよう」と、老人ホームに足を運ぶようになった。警察官が、1枚目の写真をプリントして高齢者に渡した時に、高齢者が目を輝かせて見せた驚きと感動の表情が、警察官たちにこうした取り組みを続けさせる原動力になっているのだという。


肩を組んで写真を撮影する恒鄧乃さん(写真左)と光付三さん。
そして、同自治州の南の上江鎮から、北の丙中洛、さらに、最奥の地・独竜江鎮に至るまでの支隊の管轄区で、高齢者の写真を撮る取り組みがどんどん広がっていった。警察官たちは、それらの地域の老人ホームやコミュニティに足を運んで高齢者の写真を撮っている。体が不自由な高齢者の場合、必要な設備を彼らの家の中にまで運び込んでいるという。(編集KN)

会心の笑みを浮かべて写真を撮影する李応珍さん(90)。
「人民網日本語版」2025年11月11日
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