広西・南寧、世界の重要な新エネ電池産業集積地に躍進

人民網日本語版 2025年11月27日09:11

広西壮(チワン)族自治区南寧市東部新城の広西寧福新能源科技有限公司では、生産ラインがフルスピードで稼働し、ロボットアームが正確に共同作業を行っている。ここでは、毎日10万個以上の電池が生産され、世界の市場に出荷されている。中国新聞網が伝えた。

広西寧福新エネプロジェクトは、多氟多新材料股份有限公司(以下「多氟多」)にとって投資規模が最大の域外プロジェクトだ。すでに完成した20GWhリチウム電池プロジェクトを基礎とし、投資総額150億元(1元は約22.1円)、新規生産能力100GWhのフッ素系電池トータル産業チェーンプロジェクトが新たに締結・着工され、南寧の新エネ産業に新たな強い原動力を注ぎ込んだ。

広西寧福新能源科技有限公司の工場。撮影:黄維業

広西寧福新能源科技有限公司の工場。撮影:黄維業

南寧市は近年、新エネ産業の重点的な布石を進めている。全市の電池計画生産能力規模は200GWhを突破し、実際に稼働した生産能力も100GWhを超えた。総合的な生産能力規模は中国の上位に入り、世界の重要な新エネ電池産業集積地の一つに躍進した。

比亜迪(BYD)の王伝福会長兼総裁は、「当社は南寧の発展に期待しており、南寧への投資を続ける予定だ。より多くの産業プロジェクトと優良プロジェクトを南寧で展開し、川上・川下産業の発展をけん引する」と述べた。

BYDはすでに南寧で6大プロジェクトに着手しており、完成済みのエネルギー貯蔵システムと動力電池の生産能力は80GWhにのぼっている。

南寧は新エネ産業を1千億元クラスの重点産業として構築しようとしている。政策誘導と「産業チェーン企業の投資誘致」を通じ、産業チェーンにおける中核企業の誘致を促進し、クラスターの構築を加速することで、資本・技術・産業・人材・応用シーンを一体化した新エネ産業エコシステムを構築している。

南寧弗迪電池有限公司の生産ラインで、フレキシブルに動き、正確に作業を行うロボットアーム。撮影:黄維業

南寧弗迪電池有限公司の生産ラインで、フレキシブルに動き、正確に作業を行うロボットアーム。撮影:黄維業

1社を誘致すれば、一連の企業を呼び込むことができ、周辺地域へと波及する。チェーン中核企業のBYDと多氟多を始め、南寧は2022年から、電池セル製造、正負極材料、電池用銅箔・アルミ箔、電池構造部材、電池セパレーター、電池製造装置、電池リサイクルなどの重要分野を網羅する新エネ電池のトータル産業チェーンエコシステムの構築に取り組んでおり、電池産業の「友達の輪」が広がり続けている。

対ASEAN開放・協力の最前線に位置する中枢都市である南寧は、中国-ASEAN越境産業融合発展協力エリアの構築に取り組んでいる。中国化学・物理電源業界協会の王沢深秘書長は、南寧の地理的な強みを活かして新エネ電池産業を配置することで、中国の新エネ車企業の海外進出を後押しし、「広西中核部品製造+ASEAN完成車組立+世界市場」という越境産業チェーン・サプライチェーンを形成できるとしている。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年11月27日

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