「小康社会を全面的に実現するに当たり、一つの民族も取り残してはならない」 雲南怒江

人民網日本語版 2026年10月15日14:56

怒江傈僳(リス)族自治州は雲南省北西部に位置し、瀘水市、福貢県、貢山独竜(トールン)族怒(ヌー)族自治県、蘭坪白(ペー)族普米(プミ)族自治県の4つの県・市を管轄している。自治州内には傈僳族、怒族、独竜族、普米族など22の民族が暮らしており、中国で最も多くの民族が暮らし、人口の少ない民族が最も多い自治州だ。自治州全体の山地面積は98%を超え、「四つの山が三つの川を挟む」高山峡谷地形を形成している。かつては、川を渡るにはワイヤーロープを伝うしかなく、「怒江の水は悠々と流れ、一本のワイヤーロープが両岸を結ぶ」という言葉が、現地住民の生産活動や日常生活をありのままに物語っていた。

2007年、福貢県馬吉郷馬吉米村に暮らす傈僳族の余春花さん、余才妹さんの姉妹が、川に架けられたワイヤーロープを伝って対岸へ渡り、学校に通う苦労を捉えた写真が撮影された。

2011年から2016年にかけて、怒江傈僳族自治州は国の支援の下、怒江、瀾滄江、独竜江の「三江」流域で、2期に分けて「ワイヤーロープから橋へ」という事業を実施した。河川横断橋を建設して、42対のワイヤーロープを36基の橋に変え、「三江」の両岸の住民が抱えていた「川を渡る困難」という問題を大幅に緩和した。

余春花さんは感慨を込めて「橋ができてからは、もうワイヤーロープを伝って川を渡る必要がなくなった。この数年で、私たちの暮らしは天地がひっくり返るほど大きく変わった」と語った。現在、余春花さんは村の医療従事者となった。余才妹さんは故郷に戻って草果を栽培し、家庭の年収を約2万元(1元は約23.6円)増やしている。

貢山県独竜江郷は、人口の少ない民族である独竜族の主要な居住地だ。自然条件による制約などから、かつては雲南省のみならず、中国全土でも特に貧しく、立ち遅れた地域の一つだった。2014年4月、高黎貢山の独竜江道路トンネルが貫通したことで、大雪によって半年間も山に閉じ込められる独竜族の暮らしは、完全に過去のものとなった。

2015年1月20日、習近平総書記は雲南省昆明市で貢山県の幹部・住民代表と会見した際、「小康(ややゆとりのある)社会を全面的に実現するに当たり、一つの民族も取り残してはならない」と指摘した。2018年末、独竜族は全員が貧困から脱却し、貧しく立ち遅れた状態から小康社会の全面的実現へと至る歴史的な飛躍を遂げた。

2022年5月、南方電網による独竜江郷の35キロボルト送電網接続事業が正式に運用を開始し、独竜江郷は電力供給が不安定だった時代に別れを告げた。

現地では今、民泊施設や旅館が活況を呈している。迪政当村の住民である李玉花さんは、特色ある手工芸品「独竜毯」の織物加工協同組合を設立し、村の女性たちを率いてこの伝統技術を継承しながら、マフラーやショルダーバッグなどのクリエイティブグッズを開発し、観光客から好評を得ている。

2025年、独竜江郷の一人当たり純収入は2万424.65元となり、前年比で1.02%増加した。住民の生活と幸福度は着実に高まっている。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年10月15日

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