地下鉄にスポーツジムや大食堂、夜間スクール! 通勤以外の機能が充実
地下鉄というと、学校や会社に通うための移動手段を思い浮かべるのが普通だろう。しかし、中国の地下鉄の駅構内では、フィットネスや食事、夜間スクール、人気スポットでの写真撮影など、できることがどんどん増えている。
【広東省広州市】地下鉄の駅構内をスポーツジムにリノベーション

広州地下鉄の琶洲駅では、通勤で地下鉄を利用する人々が改札を出た後、駅から出ることなくジム「悠能量」に入ることができる。このジムは、それほど通る人が多くなかった乗り換え通路の空きスペースに設置されている。琶洲駅周辺はIT企業が密集しており、若いオフィスワーカーが多く利用するうえに、地下鉄と都市間鉄道が交わる重要なハブ駅であるため、空き時間などにジムを利用したいというニーズが高い。

こうしたニーズを受け、広州地下鉄は駅構内の余剰スペースをスポーツジムにリノベーションした。有酸素運動エリアや筋トレエリア、総合訓練エリア、格闘技エリア、卓球エリア、ピックルボールエリアなどが設置されており、1万平方メートルという広大なスペース。300台以上のトレーニング器具が並んでおり、外出先でフィットネスできる場所がまた1ヶ所増えた。
【広東省深セン市】地下鉄駅構内にスポーツセンター+人気観光スポット
深セン地下鉄の崗厦北駅も、地下鉄の駅構内にスポーツセンターを設置している。出入口やコンコース、地下1階の商業エリアなどに、バドミントンコート2面、ピックルボールコート1面、ビリヤードエリア3ヶ所、卓球エリア2ヶ所などを分散して設置。関連施設はプロ仕様で、オンライン予約、QRコードスキャンによる利用が可能で、「改札を出たらすぐに運動」、「通勤途中に運動」が実現している。

崗厦北駅は、機能的であるだけでなく、デザイン面でも美しい駅だ。中国最大の鉄道交通の単体プロジェクトであるだけでなく、深センの5つの路線が交わる総合的なハブ駅で、ここを拠点にして深センの全域に向かうことができる。

崗厦北駅の構内中央の「深センの眼」と呼ばれる丸い天窓から自然光が差し込むと、独特な「フェルマー螺旋」のデザインが近未来感を漂わせる。また、世界初の透明のガラストンネルもあり、見上げると走る列車を見ることができる。人が地下を歩き、列車がその上を走るという珍しい光景を一目見ようと、中国国内外からたくさんの観光客がやって来る。
【四川省成都市】地下鉄の駅構内をくつろぎの場所に
四川省成都市初の「地下鉄融合・共有新シーン」が先ごろ、中医大・省医院駅のF出口でお披露目された。

成都地下鉄は、乗客の通行の安全や効率を守ることを前提に、駅構内をレジャーや飲食、ショッピングを楽しんだり、涼を取ったりできる場所にした。乗客が乗り換えの合間に座って涼を取ったり、病院を利用する人が待ち時間をつぶしたりすることができる。

地下鉄の駅は、慌ただしく通り過ぎる場所ではなく、食べたり飲んだり遊んだりできる場所となり、活気あふれるようになっている。
【江蘇省蘇州市】地下鉄の駅構内にコミュニティ大食堂を設置

江蘇省蘇州市の蘇州地下鉄1号線と2号線の乗換駅である広済南路駅の構内には、広済南路地下鉄大食堂がある。中国初の地下鉄の駅構内にあるコミュニティ大食堂だ。昨年3月に正式にオープンしたこの大食堂は今も大人気で、食事の時間帯になると店内は大混雑となる。ここで朝食を食べるために、わざわざ広済南路駅で下車する乗客もいる。


地下鉄・拙政園蘇博駅でも今年3月に大食堂がオープンした。拙政園という人気観光スポットが近くにあるため、多くの観光客がこの大食堂で食事をしている。昼食の時間帯になると、30分以上並ばないと食べられない時もあるという。
【浙江省寧波市】地下鉄の駅校内に「市民夜間スクール」設置
中国各地で近年、「夜間スクールブーム」が巻き起こっている。そんな中、浙江省寧波市は、地下鉄の駅構内に夜間スクールを設置した。

寧波開放大学・市民夜間スクールと寧波地下鉄は今年5月、浙江省で初めて地下鉄の駅構内に市民夜間スクールを共同で設置した。学費はリーズナブルで、受講者募集が始まると、あっという間に定員オーバーになる。その内容には、コスメや八段錦、声楽、AI応用などがある。教室が駅構内にあるため、受講者は仕事が終わると地下鉄に乗ってスクールに直接向かうことができる。

寧波開放大学の陳早挺学長は、「夜間スクールの『ハードルゼロ』というのは、『無料』という意味ではなく、誰でも受講できるという意味だ。地下鉄駅構内に教室を設置することは、都市の大動脈に包摂性を持たせるということだ。駅構内から出る必要も、わざわざ出かける必要もなく、『通勤途中に立ち寄って学ぶ』ことができる」と説明する。
【安徽省合肥市】地下鉄構内に婚姻届提出窓口

合肥地下鉄3号線の「幸福壩駅」は、駅名に「幸福」という文字が入っている。そのため、合肥市肥西県民政局はこの駅に婚姻届提出窓口を設置している。地下鉄の駅構内に婚姻届提出窓口が設置されたのは「幸福壩駅」が初だ。現時点で、この特別感あふれる婚姻届提出窓口で、6000組以上のカップルが人生の新しい章をスタートさせた。

同じく合肥地下鉄3号線にある市政務センター駅には、市の政務サービス拠点が設けられ、社会保険や医療保険、不動産、総合政務、ドライバー体験といった利用度の高い手続きを行える端末が5台設置されている。最近増設された身分証明書セルフ発行機は人気の設備となっている。QRコードをスキャンして認証を済ませ、写真を撮影し、指紋を採取し、料金を払えば、期限切れとなった身分証明書を更新することができ、所要時間は10分足らずだ。

合肥地下鉄の関係責任者によると、2026年6月末の時点で、同地下鉄に設置されている計183駅の全駅で、市民に多様な民生サービスが提供されている。
「人民網日本語版」2026年10月30日
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