中国の2023年流行語トップ10発表 「特殊部隊式旅行」や「ドーパミン〇〇」 (2)

人民網日本語版 2023年12月07日09:27

「咬文嚼字」の黄安靖編集長は、「今年の流行語を選出する際にも、長年の評価原則を順守し、ワードの『社会学的価値』や『言語学的価値』を評価基準にした」とした。そして、過去と比べると、今年の流行語トップ10には以下の3つの際立つ特徴があるとした。

1、今年の特徴が際立ち、世相を反映している。例えば、「大規模AIモデル」は、ChatGPTを代表とするAIが全く新しい時代へと突入していることを反映しており、それは今後、人々の生産やライフスタイル、ひいては思考パターンまで変えてしまう可能性がある。「村サッカーリーグ」は、「国民健康づくり」の推進や農村振興の実践が着々と進んでいることを示すワードとなっている。そして「特殊部隊式旅行」は、文化・観光消費が継続的に回復しているのを背景に、人々がポジティブシンキングで、生活していることが反映されている。

2、イノベーションの特徴が際立ち、人々の新しいワードを生み出す創造力が際立っている。今年誕生した多くの流行語を見ると、新しいワードがたくさんあり、人々が新しいワードを生み出す創造力に長けていることが示されている。例えば、「村サッカーリーグ」や「感情的価値」は、中国語のバリエーションを増やしている。また、「目立つ存在」や「搭子」には、新たな意味が加わった。さらに、「ドーパミン○○」や「特殊部隊式○○」、「○○に疑問を抱き、○○を理解し、○○になる」などは、新たなフレーズを中国語に加えている。

3、ショート動画が台頭しているものの、そこで流行した言葉が社会全体で使われるようにはなっていない。ショート動画は、便利で親しみやスタイルで投稿できるため、プラットフォームやフォロワーの間で人気を集め、人々が自分の言語表現スキルを披露したり、新しいワードを生み出したりする重要なプラットフォームとなっている。しかし、ショート動画の主なユーザーは依然として若者、特に90後(1990年代生まれ)や00後(2000年以降生まれ)となっており、それより上の世代の人々は現時点では、それを次第に理解し、受け入れるようになりつつある段階にある。そのため、ショート動画で人気を集めている多くの言語スタイルが流行し、それが社会全体にまで受け入れられるようになるには、まだ時間がかかりそうだ。言葉の使い方において、ショート動画と、新聞や雑誌といった従来型のメディア、ひいてはインターネットの従来型の発信スタイルとの間には、いまだはっきりとした境界線が存在する。そのため、「ショート動画の流行語」が、「国民の流行語」となるには、まだ時間がかかるだろう。これは今年、ショート動画界で爆発的人気を誇った「命運的歯輪開始転動(運命の歯車が回り始めた)」や「哈基米(はちみー)」、「挖呀挖(ワヤ、ワヤ、ワー)」、「敵蜜(ライバル)」といったワードが、社会全体では流行せず、流行語トップ10にも選出されていない理由の一つだ。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年12月7日

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