中国で「端午経済」が活況に ヘルシーなミニちまきが人気に
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端午節(端午の節句、今年は5月31日)まであと数日となり、中国全土では「ちまき商戦」が佳境を迎えている。
北京市大興区のある会員制の量販店の店内にも、ちまきの香りが漂っている。サンショウ・鶏肉入りのちまき、卜リュフ・ハム入りのちまきといった、目新しい味のちまきが目立つ場所に並べられ、定番のこしあんやナツメ入りのちまきのライバルとして、熱戦を繰り広げている。
同量販店の責任者は取材に対して、「当店は、没入型の消費シーンを通して、市場の反応に関するデータを集めている。低糖でヘルシーなちまきのリピート率が予想を超えている。その場で作ったちまきを販売するというスタイルが、目新しい味のちまきの受容度を目に見えて高めている」と説明した。
ちまきメーカーは毎年、目新しい味を積極的に開発しており、それは若者の消費の傾向にもマッチしている。そして、消費者に、定番の味を含めた、バラエティーに富むラインナップを提供している。
生鮮食品EC大手「叮咚買菜」の関係者は、「4月下旬から、当社は、各種ちまきを続々と打ち出しており、味の種類は20種類以上に達している。豚肉や塩漬け卵、こしあんが入った定番のちまきのほか、上海の楓涇鎮の豚肉入りちまき、雲南省宣威市のハム入りちまき、陝西省西安市のキビとナツメ入りのちまき、浙江省寧波市のアルカリ水で作ったちまきといった、地域の特色あふれるちまきも打ち出し、好みが異なる消費者のニーズを満たしている」と説明する。
スターバックスの関係責任者は、「今年は5種類の味のスイーツちまき『星氷粽』を販売している。伝統的なちまきの風味と、新中国スタイルのスイーツの特色をうまく組み合わせて、オリジナリティある商品となっている」と説明する。
複数のプラットフォームのデータを見ると、今年のちまきの販売は全体的に好調で、売上高は前年同期比で約7割増となっている。その他、ちまきの販売が好調なことから、よもぎやショウブ、匂い袋といった季節商品の販売も絶好調となっている。
実際、ちまきや月餅といった季節商品は、奥深い中国の文化や伝統的な消費習慣と関係があり、市場において重要な位置を占めている。中国データ研究センターの市場規模に関するデータを見ると、2024年、ちまき業界は文化観光経済やギフト経済の追い風に乗り、成長率が8%に達し、中国のちまき市場の規模は初めて100億元規模を超え、103億元(1元は約20.0円)に達した。今年のちまき市場の規模は110億元に達すると見込まれている。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年5月28日
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