中国の工業企業の収益が回復 新分野・質的向上への歩みが加速
国家統計局がこのほど発表した統計によると、4月、全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の利益は前年同期比で3.0%増加し、伸び率で3月を0.4ポイント上回った。1-4月では利益が1.4%増となり、1-3月の伸び率を0.6ポイント上回り、回復・好転傾向を維持している。
業種別に見ると、企業収益の改善は「実質的価値」においても十分であり、41の主要工業業種のうち、6割近い23業種で、利益が前年同期比で増加している。工業企業の利益の伸びが加速していることは、業績の持続的回復というプラス傾向を示すとともに、新分野へと進み質も向上するという中国の工業経済の発展基調を一層浮き彫りにするものでもある。
マクロ経済の持続的回復・好転、工業生産の比較的速いペースでの拡大は、工業企業の継続的な収益改善につながっている。累計で見ると、1-4月の一定規模以上の工業企業の付加価値額は前年同期比で6.4%増加。4月単月では6.1%の伸びを示し、これは昨年以降の月次成長率の中でも比較的高い水準であり、企業の利益拡大に有利な条件を形成している。
成長の加速は、モデル転換と高度化の持続的な推進によるものだ。
工業企業の利益構造を見ると、設備製造業が利益増加の重要な支えとなっている。1-4月の設備製造業の利益は前年同期比で11.2%増加し、1-3月の伸び率から4.8ポイント加速。一定規模以上の工業企業全体の利益を3.6ポイント押し上げており、その牽引作用は1-3月を1.6ポイント上回り、際立っている。
工業企業の利益構造を見ると、ハイテク製造業に注目すべき点が多い。
まず、人型ロボットの進化が加速している。先般、世界初の人型ロボットによるハーフマラソン大会が北京で開催され、21.0975キロメートルのコース上で、大学、研究機関、企業などの20チームが激しい競争を繰り広げた。
また、商業宇宙産業が「急速発展段階」に入った。3月12日、海南商業航天発射場から打ち上げられたキャリアロケット1基によって、通信衛星コンステレーション「千帆星座」を構成する衛星群のうち、第5陣となる衛星18基が同時に予定軌道に投入された。商業衛星コンステレーションと商業発射場が連携する形で、中国の商業宇宙産業チェーンは新たな実用段階に入った。
「高み」を目指す歩みはとどまることがない。1-4月に、中国の製造業は先端化がさらに進行し、ハイテク製造業が工業の質の高い発展における重要な原動力となった。ハイテク製造業の利益は前年同期比9.0%増加し、1-3月よりも5.5ポイント加速。これは一定規模以上の工業企業全体の平均を7.6ポイント上回る伸び率だ。
もちろん、工業企業の利益拡大の加速は、「両新」政策(大規模設備の更新と消費財の買い替え促進政策)の強化やその相乗効果とも切り離せない。
中国は整った産業システム、超大規模市場、整ったインフラを備え、中国経済は高いレジリエンス、大きな潜在力、十分な活力を備えている。中国経済の質の高い発展という基調が変わることはない。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年6月18日
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