目に見えない5Gと目に見えるスマート化

人民網日本語版 2025年06月19日13:59

11日、重慶横河川儀有限公司(以下「横河川儀」)EJAスマート送信機生産工場を訪れると、5G協働ロボットが静かに作業をしていた。人間の手のように精巧なロボットアームは24時間連続で稼働し、AGV(無人搬送車)は人間の足のように工場内を行き来することで、エンドツーエンドのスマート物流システムが柔軟な生産を支援し、物流の回転率を高めている。人民網が伝えた。

目に見える「両手」と「両足」の他にも、鋭い「両目」と賢い「脳」および工場全体に張り巡らされた「神経ネットワーク」という目に見えないものがある。

近年、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)などのデジタル技術の進展に伴い、横河川儀と中国電信重慶公司は深い協力を実施し、生産プロセスのスマート化と管理のデジタル化を推進。工場はより効率的で現代的な姿へと変貌を遂げている。

横河川儀生産統括本部工務部資産科の呂攀科長は、「5Gの導入によって、当社は3つの利便性を得た。例えば、工場内のスマート倉庫では、作業効率の向上による人手の削減、自動校正による高精度化、コードの読み取りによる出庫で搬送がより便利になるという効果が出ている」と説明した。

横河川儀工場のスマート倉庫。撮影・曹欣悦

横河川儀工場のスマート倉庫。撮影・曹欣悦

呂氏は、「倉庫面積が縮小したが、保管能力は20%近く向上した。人手による出庫と搬送を減らし、より精密な生産現場に人員を割くことができるようになった」と述べた。

EJAスマート送信機は、高安定性、高信頼性、高精度の圧力測定能力を備え、石油・天然ガス、石油化学、化学工業、電力、冶金、水、食品・飲料などの幅広い産業で活用されている。生産現場では正確な測定を提供し、安全な生産を保証するため、送信機の各製造工程では一層の精密さが求められる。

中国電信重慶公司スマート製造事業部の田力サブマネージャーは取材に、「中国電信が独自に研究開発した軽量級5GCコアネットワーク設備を生産工場内に設置していることにより、生産データは工場外に出ることなく、従来のイーサネットも産業用PON光ネットワークへとアップグレードされた。ネットワーク全体の平均遅延が20ミリ秒まで短縮された」と述べた。

横河川儀工場内の可視化管理プラットフォーム。 撮影・曹欣悦

横河川儀工場内の可視化管理プラットフォーム。 撮影・曹欣悦

横河川儀の史宇副社長兼ICT本部&技術本部本部長は、「当社は昨年9月に5G技術を活用しデジタルトランスフォーメーションと技術イノベーションを推進し、生産運営面で顕著な成果を上げた。生産効率は10%向上し、エネルギー利用率は0.2%改善した。また製造プロセスにおける通信の質と効率も大きく改善された。当社の主力製品であるEJAスマート送信機の累計販売台数が600万台を突破した。当社はさらに工業・情報化部(省)2024年5G工場リストにも選ばれている」と説明した。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年6月19日

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