不眠に悩む人が急増 中国で新職種「睡眠健康管理師」が誕生

人民網日本語版 2025年06月23日10:47

人の人生の3分の1は睡眠時間となっている。しかし、現代社会では、さまざまな不眠症状を抱えている人も多い。「2025年中国睡眠健康調査報告」によると、中国の18歳以上の男女の睡眠時間は平均7.06—7.18時間で、睡眠の悩みを抱えている人の割合は48.5%となっている。

中国ではそんな睡眠の悩みを抱える人を助けるための新職種「睡眠健康管理師」が登場している。その主な仕事は、睡眠データのモニタリング・保存、リスク評価・分析、非医療介入・指導、心理的サポート・感情マネジメント、長期睡眠健康管理などだ。今年5月に、中国の人力資源社会保障部(省)が発表した公示には、「睡眠健康管理師」が、「健康管理師」という職業に属する新職種となっていた。

資格を保有した「睡眠健康管理師」である葉青さんは2年前、睡眠技師特別能力トレーニングを受けて資格を取得。様々な種類の不眠症状を抱える人を毎日サポートしている。

クライアントに、睡眠健康管理に関する指導を提供する際、葉さんはまず、不眠症の「原因」を探し、それを見つけてから具体的なアプローチを考えるという。

例えば、心理的な要因で、不眠の症状が表れている人には、ストレス解消法を勧めている。また働いているものの、高い緊張感を維持する必要のない人の場合は、一時的に睡眠不足の状態を作りだして、強い眠気を生じさせるようにし、ベッドで過ごす時間をできるだけ実際の睡眠時間に近づけるという方法を勧めているという。ほとんどの不眠症の人にとって、眠くなった時だけベッドに入り、脳に「ベッドは眠るための場所」と認識させる刺激制御法が効果的だという。

中国睡眠研究会睡眠産業・転化事業委員会の蔡暢総幹事は、「不眠症状が生活の質に影響を及ぼすようになってから介入するというのではなく、普段から、食事と同じように、自分の睡眠にも注意しなければならない」と「睡眠健康管理」を必要とする人の数は実際には非常に多いと指摘している。このように、社会全体で非常にニーズが高まっているため、関連当局や業界は、企業と社会が必要とするさらに多くの「睡眠健康管理師」を育成する必要に迫られている。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年6月23日

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