海外注文で在庫が手薄に 四川安岳レモンの輸出量が激増

人民網日本語版 2025年07月08日16:00
海外注文で在庫が手薄に 四川安岳レモンの輸出量が激増

四川省安岳県は「中国レモンの里」と称されている。国産レモンの輸出の主力を担う安岳レモンは最近、生産量が減少した一方で、海外からの注文が爆発的に増加したため、供給不足の傾向がより一層拡大している。中央テレビニュースが伝えた。

同省の某農業開発会社の会長を務める陳躍氏のレモン栽培拠点では、収穫量の60%が輸出に回され、主に東南アジアとロシアの市場に出荷されている。今年4月8日に世界5大レモン産地の1つであるトルコが、主産地の霜害を受けてレモン輸出の一時停止を発表した。これにより、国際市場では需給のバランスが崩れ、レモンの買付需要が一気に高まった。

陳さんは、「ロシアでは、大量のレモン需要があり、これまでは主に中国とトルコから輸入していたが、現在トルコ産レモンは減産によりロシアへの輸出が制限されたため、中国産レモンの価格が一気に上がった。これまでは大体500グラムあたり2元(1元は約20.4円)から3元余り、せいぜい4元だったが、今年の輸出価格はおそらく8元以上になるだろう」と予想した。

現在、陳さんの栽培拠点では輸出用レモンの在庫が底をついた。一方、別の企業の包装作業場では、従業員が冷蔵庫から取り出したレモンを梱包し、箱に詰め、タイに輸出する準備を進めている。今年4月以降、同社はレモンの輸出注文が爆発的に増加しているという。

同省にある果物関連企業の王鋭常務副社長は、「当社の今年の輸出量は全体で例年の3倍に増えている。元々の生産量が少ない上に、輸出が増加したため、中国全体の予備在庫が少なくなり、現在の価格が高止まりしている」とする。

四川安岳県レモン産業発展センターの田景華センター長は、「ここ数年、安岳レモンの輸出量が増加を続けており、2024年の輸出量は前年比102.5%以上増加した。今年1­-5月の輸出額も前年同期比で22.3%増加した」としている。(編集KS)

「人民網日本語版」2025年7月8日

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