第3回中国大学日本語教員上級研修の開講式が日本で開催

人民網日本語版 2025年07月17日15:32

日本笹川平和財団笹川日中友好基金が主催する「第3回中国大学日本語教員上級研修」の開講式が15日、日本の埼玉県で行われた。今回の研修には、中国各地の大学から選抜された20名の日本語教員が参加している。人民網が伝えた。

同基金は2022年から中国日本語教員研修プロジェクトを開始し、毎年中国300校以上の大学から100名の日本語教員を選んで中国国内での研修を実施。さらにその中から成績優秀者を選び、日本での研修・視察の機会を提供している。過去2回の研修は参加者から高い評価を得ており、「新しい教育理念や双方向型授業モデルに触れ、大いに刺激を受けた」「日本の文化と教育体系に対する理解が深まった」などの声が寄せられている。

挨拶する笹川日中友好基金の于展室長。(撮影・蒋暁辰)

挨拶する笹川日中友好基金の于展室長。(撮影・蒋暁辰)

開講式では、笹川日中友好基金の于展室長が挨拶し、「本研修は、最先端の教育理念と教授方法を学ぶ機会を提供するとともに、中日教育交流の場となることを目的としている。今後3週間、優れた指導教官や世界各国の日本語教員と活発に交流し、日本語教育の未来について深く議論を交わしながら、実り多い研修になるよう期待している」と語った。

挨拶する日本・国際交流基金日本語国際センターの佐藤郡衛所長(撮影・蒋暁辰)

挨拶する日本・国際交流基金日本語国際センターの佐藤郡衛所長(撮影・蒋暁辰)

日本・国際交流基金日本語国際センターの佐藤郡衛所長は「本研修の目的は、日本語教員の専門性と汎用能力の向上、そして異文化理解力の育成にある。当センターで最新の日本語教授法を学び、異文化理解講座や日本の大学訪問などを通じて、日本社会・文化への理解をさらに深めてほしい」と述べた。

また、同センターの有馬淳一・日本語教育専門員副主任は「さまざまな環境に身を置き、自身の教育理念や初心を再考するとともに、世界各国の日本語教員と意見交換する貴重な機会として活用してほしい」と参加者を激励した。

挨拶する中国教育国際交流協会国際合作部の印凱氏(撮影・蒋暁辰)

挨拶する中国教育国際交流協会国際合作部の印凱氏(撮影・蒋暁辰)

中国教育国際交流協会国際合作部の印凱氏は「中国の日本語学習者数はすでに100万人を超えている。この数字が示すように、優れた日本語教員の育成が急務となっている。中日両国の教育分野における協力が着実に深化していることを心から喜ばしく思っている。今後も共に努力し、より多くの優秀な日本語人材を育成していきたい」と語った。

研修参加者と来賓との集合写真(撮影・蒋暁辰)

研修参加者と来賓との集合写真(撮影・蒋暁辰)

中国日本語教員研修プロジェクトは、特に中国中西部地域を中心に、大学日本語教員の言語能力・教育スキルの強化、国際的視野の拡大を通じて、教育の公平性と質の向上を目指している。第3回研修は7月11日から8月8日まで実施され、日本語教授法研修、文化体験、日本の大学訪問などを予定している。3週間の集中研修後、参加者は四国地方と関西地方を視察する。(編集SC)

「人民網日本語版」2025年7月17日

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