IMFが世界経済成長予測を上方修正 貿易障壁の緩和を呼びかけ

人民網日本語版 2025年07月30日15:16

国際通貨基金(IMF)は7月29日に「世界経済見通し報告書」の更新版を発表し、2025年と26年の世界経済成長予測を小幅に上方修正した。IMFによると、米国の貿易政策などの要因の影響を受けて、目下、世界の主要エコノミーは不確実性に直面し続けており、世界経済はなお脆弱であるという。

報告書は、25年の世界経済成長予測を今年4月の予測値から0.2ポイント引き上げて3%とし、26年は同0.1ポイント引き上げて3.1%とした。

IMFは、「予測値の上方修正は、輸入業者が米政府の追加関税の脅威を受けて前倒しで在庫を積み増したことなどが原因だ。目下、世界の経済活動は大幅な追加関税が予測されることから一定程度のねじれが生じている。今年と来年は、引き続き経済政策の不確実性が世界経済の安定にとっての脅威になるだろう」と強調した。

報告書は新興市場および発展途上エコノミーの25年と26年の経済成長率見通しについて、今年は4月の予測値から0.4ポイント引き上げて4.1%、来年は同0.1ポイント引き上げて4%とした。これと同時に、先進エコノミーの今年の予測値は同0.1ポイント引き上げて1.5%、来年は同0.1ポイント引き上げて1.6%とした。

IMFは、「貿易政策の不確実性が強まり、地政学的緊張が高まり、財政の脆弱性が激化するといったことが世界経済の下ぶれリスクとなり、各エコノミーには明確で透明性の高い枠組みを構築して不確実性を軽減することが求められる。各エコノミーの実務協力が極めて重要であり、貿易・投資障壁の緩和に尽力すべきだ」と強調した。(編集KS)

「人民網日本語版」2025年7月30日

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